2023年12月22日金曜日

第9回 中期ビザンティン美術(2)

 松浦弘明先生の西洋美術史講座 今回は中期ビザンティン美術(2)でした。

 ギリシャのオシオス・ルカス修道院を例にとって、内部装飾について、パントクラトールのキリスト(父なる神)、聖霊降臨(聖霊)、玉座の聖母子(子なるイエス) と三位一体の表現が空間の中で示されていると教えていただき、驚きました。

このような内部装飾(一番上にパントクラトールのキリスト、周りに預言者、順番に聖霊、聖母子)は 東方のギリシャ十字架型の建築では同じようなパターンで繰り返し表現されていったそうです。そしてこれは写実的表現ではなく、超越した存在、空間の表現です。

年号や建築のプラン、建築内部での装飾の配置なども講座の中で説明していただいています。


オシオス・ルカス修道院
   Hans A. Rosbach, CC BY-SA 3.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0>, via Wikimedia Commons


オシオス・ルカス修道院
Hans A. Rosbach, CC BY-SA 3.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0>, via Wikimedia Commons


オシオス・ルカス修道院
Berthold Werner, CC BY-SA 3.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0>, via Wikimedia Commons


オシオス・ルカス修道院
Hans A. Rosbach, CC BY-SA 3.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0>, via Wikimedia Commons

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2023年12月15日金曜日

第8回 中期ビザンティン美術(1)

松浦弘明先生の西洋美術史講座 今回は中期ビザンティン美術(1)でした。

キリストの顔立ちの表現が 今私たちが思い描く正面向きのひげのある大人のキリストの風貌となっていく過程がありました。

手本の形となるようなギリシャの彫刻、神があったのですね。

ただし、ビサンティン美術では彫刻、丸彫りで表現されたものは一旦なくなります。


善き羊飼い
3世紀
バチカン美術館
Vatican Museums, CC BY-SA 4.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0>, via Wikimedia Commons


善き羊飼い
ガッラ・プラチーディア教会(423-450年頃)
Petar Milošević, CC BY-SA 4.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0>, ウィキメディア・コモンズ経由で


サン・ヴィターレ聖堂 アプス
547年頃
楽園のキリスト
© ホセ・ルイス・ベルナルデス・リベイロ


サンタポリナーレ・ヌオーヴォ聖堂
560年頃
© José Luiz Bernardes Ribeiro

ユピテル
250年頃
ルーブル美術館

聖なる形のマリア像、教会の形、教会内部の装飾、そして聖像破壊運動(イコノクラスム)などについてもお話がありました。

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2023年12月8日金曜日

第7回 初期キリスト教美術(3)

 松浦弘明先生の西洋美術史講座、今回は主に東ローマ帝国下に建てられたラヴェンナのサン・ヴィターレ聖堂(547年)についてでした。

これまで見てきた ガッラプラチーディア廟堂(5世紀前半)、サンタポリナーレ・ヌオーヴォ聖堂(493年頃)との比較もあり、キリスト教が人々に広まっていく過程での教会装飾、教会で行われていることと求められ描かれている画像との関連性、キリストの人間性、神性、図像の意味することなど気づかされることが多くありました。

451年のカルケドン公会議にてイエスの神性、人間性の両性が認められたとのこと、こういう宗教会議が表現の変化にかかわっているのですね。


サン・ヴィターレ聖堂 アプス
Wwikiwalter, CC BY-SA 4.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0>, ウィキメディア・コモンズ経由で


ガッラプラチーディア廟堂との比較がありました。


善き羊飼い
ガッラ・プラチーディア教会(423-450年頃)
Petar Milošević, CC BY-SA 4.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0>, ウィキメディア・コモンズ経由で


サン・ヴィターレ聖堂 アプス
楽園のキリスト
© ホセ・ルイス・ベルナルデス・リベイロ

善き羊飼い と 楽園のキリストを比べながら解説していただきました。


また、サン・ヴィターレ聖堂 アプスは 「聖餐」の儀式の場所。

聖餐に関連つけられたテーマに沿って描かれているそうです。

パン(聖体)が入れられる器を持っています。

サン・ヴィターレ聖堂 アプス
皇帝ユスティニアヌス
Carlo Pelagalli, CC BY-SA 3.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0>, via Wikimedia Commons

植物など ほかの細部についてもいつまでも見ていたい美しいモザイクです。


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2023年12月1日金曜日

第6回 初期キリスト教美術(2)

  松浦弘明先生の西洋美術史講座、今回は初期キリスト教美術についての2回目でした。

聖堂装飾の目的は聖書の内容を教会に集まる人々に教える、ということです。


ガッラ・プラチーディア廟堂(5世紀前半)
画像はbyイスパロワ, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons

すべて美しいモザイクであらわされています。

上掲の水瓶は教会、鳩は信者を意味しています。

また、聖人の物語もあります。


サンタポリナーレ・ヌオーヴォ聖堂(493年頃)
Ввласенко, CC BY-SA 3.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0>, via Wikimedia Commons



東ゴート王テオドリクスの統治の時代のサンタポリナーレ・ヌオーヴォ聖堂(493年頃)ではイエスの奇跡の場面など、イエスの物語が取り上げられています。

サンタポリナーレ・ヌオーヴォ聖堂(493年頃)
画像はLeon petrosyan, CC BY-SA 4.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0>, via Wikimedia Commons

上部に物語がモザイクで描かれています。
井戸のサマリア女、姦淫の女
姦淫の女 右の三人はユダヤ人
画像はセイルコ, CC BY-SA 3.0, da Wikimedia Commons

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2023年11月24日金曜日

第5回 初期キリスト教美術(1)

 松浦弘明先生の西洋美術史講座、今回は初期キリスト教美術についての一回目でした。

コジモロッセリ
山上の垂訓
1481-82
システィーナ礼拝堂

信仰の変化、

イエスの教えとユダヤ教の相違について 解説していただきました。


世界史的流れを押さえながら美術を見ていきます。ローマ帝国が二つに分かれ、西ローマ帝国の中心地がミラノからラヴェンナに移っていったところの視覚的教材、ビサンティン美術についてこれからじっくりとお話があると思います。


ガッラ・プラキディア廟堂
5世紀
Wikipediaコモンズから



ガッラ・プラキディア廟堂
内部
5世紀
Wikipediaコモンズから

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2023年11月10日金曜日

第4回 古代ローマ絵画

 松浦弘明先生の西洋美術史講座、今回は古代ローマ絵画についてでした。

ギリシア彫刻がヘレニズム様式になっていったこと、ローマの時代にギリシア彫刻のローマンコピーが作られたこと、同じことが絵画の世界でも起こっていました。


アレクサンドロス大王のモザイク イッソスの戦い(ポンペイ ファウヌスの家)は BC300年頃のヘレニズム絵画を模したものなのだそうです。

アレクサンドロス大王のモザイク
イッソスの戦い
(ポンペイ ファウヌスの家にあったもの)
紀元前120~100年
国立考古学博物館、ナポリ

ポンペイの絵画の紹介、今回は特に秘儀荘の壁画について詳しく説明をしていただきました。ストーリーを追って話していただくと面白いです。


バッコスとアリアドネ

巫女

ディオニソス(バッコス)の持ち物、ティルソス という先端に松かさが付いた杖も注目です。

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2023年10月27日金曜日

第3回 ギリシアからローマへの移行

 松浦弘明先生の西洋美術講座、ギリシアからローマへの移行についてでした。

アレクサンダー大王の領土、ヘレニズム様式(BC.3C~1C)

主題が多様化し、ダイナミックに、情動性を持つようになっていったそうです。



瀕死のゴール人
ローマ カピトリーノ美術館
BC.3C末
BeBo86, CC BY-SA 3.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0>, via Wikimedia Commons


ベルリン 国立美術館 内部
ゼウス神殿大祭壇
BC2C前半
© Raimond Spekking



ベルリン 国立美術館
ギガントマキア BC2C前半
ゼウス神殿 大祭壇の浮彫
Gryffindor, Public domain, ウィキメディア・コモンズ経由で

ラオコーンの話。トロイヤ戦争で。


ラオコーン像
BC2C原作
BC20頃のローマンコピーか?
バチカン美術館, CC BY-SA 4.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0>, ウィキメディア・コモンズ経由で




Vergilius Vaticanus
4C 写本
バチカン図書館, Public domain, via Wikimedia Commons



古代ギリシャ時代におけるコピーの問題(今 わたしたちがギリシャ彫刻だと思っているものが ローマ時代にギリシャ彫刻を原作を忠実にコピーして作ったものが多く、本物のブロンズでできたギリシャ彫刻はあまり残っていない)についてなどもお話がありました。

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2023年10月17日火曜日

お知らせ 松浦弘明先生の西洋美術史講座 単回受講について

       松浦弘明先生の西洋美術史講座の単回受講を募集しています。

どちらか一つのみ申込できます。1回2000円 当日現金払い

新百合ヶ丘までお出かけください。

申込期間 10月30日まで 先着順
講座番号 750 11/10(金) 古代ローマ絵画
講座番号 751 12/15(金) 中期ビザンティン美術(1)

いずれも10時30分から
新百合ケ丘 北口
新百合21ホール

改札から区役所方面へ
左側階段を降り そのまま まっすぐ
突き当たりのビルに入る。
階段降りきったところにホールがあります。


申し込みは かわさき市民アカデミー まで
ほかにもいろいろな講座があります。チェックしてみてくだい。

第2回  古代ギリシア彫刻

 松浦弘明先生による西洋美術史講座、今回はギリシア彫刻でアルカイック期⇒クラッシック期を見ていきました。


ギリシア彫刻はBC7世紀後半 エジプトから来た「墓碑」にルーツがあること、

プラトン(BC427-347)の言葉

「エジプトの美術は10000年たっても変わらない。(ギリシアは変わっていくよ、というニュアンスがある)」を紹介していただきました。

プラトンは彫刻がアルカイック⇒クラッシックに変わるさなかに生きていた人なんだそうです。


メンカウラ―とカメレルネブティ2世
(エジプトの彫刻・BC26C)
ボストン美術館
Keith Schengili-Roberts, CC BY-SA 2.5 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/2.5>, via Wikimedia Commons

正面性の強い左右対称のポーズ アルカイック期の彫刻

クーロス BC600頃
(ギリシア アッティカ)
メトロポリタン美術館
Metropolitan Museum of Art, CC0, via Wikimedia Commons

彫刻に人間らしさが入ってきた、クラッシク期の彫刻

ポリュクレイトス 『カノン』
BC440年頃であるが画像(現存しているもの)はローマ時代AD1世紀ごろのコピー
ナポリ 考古学博物館
Naples National Archaeological Museum, CC BY 2.5 <https://creativecommons.org/licenses/by/2.5>, via Wikimedia Commons

ゼウス またはポセイドン
BC460頃
アテネ考古学博物館
ブロンズ
No machine-readable author provided. Marsyas assumed (based on copyright claims)., CC BY-SA 3.0 <http://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/>, via Wikimedia Commons

それぞれの特徴やその時代を紹介していただき、家でもう一度じっくり復習したいという気持ちになりました。写実的表現が完成していく過程が見えてきそうです。

「体重のかけ方」「目の表現」などこれから注目して見てみたいなあ、と思うヒントもいただきました。

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今回松浦先生の西洋美術史講座の単回受講を募集しています。
どちらか一つのみ申込できます。1回2000円 当日現金払い

新百合ヶ丘までお出かけください。

申込期間 10月30日まで 先着順
講座番号 750 11/10(金) 古代ローマ絵画
講座番号 751 12/15(金) 中期ビザンティン美術(1)


申し込みは かわさき市民アカデミー まで
ほかにもいろいろな講座があります。チェックしてみてくだい。

2023年10月6日金曜日

第1回 イントロダクション 西洋美術史の全体像

 松浦弘明先生による西洋美術史講座、今日から始まりました。

まずクイズです。

Q 次の3つの画像、古い順に答えましょう。


画像①

善き羊飼いとしてのキリスト
ラヴェンナ、
Petar Milošević, CC BY-SA 4.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0>, via Wikimedia Commons

画像②

獅子にまたがる少年バッコス
ナポリ 考古学博物館

画像③
楽園のキリスト
 ラヴェンナ サン・ヴィターレ聖堂
Basilica of San Vitale, CC BY-SA 4.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0>, via Wikimedia Commons



そのあと、現代まで西洋美術史全体の流れを見ていきました。

絵画の形が変わるとき、「きっかけ」というものがあるのですね。流れをざっくり説明していただきました。

(新百合ヶ丘の西洋美術講座を長く聴講していますが、)ああ、そうだった、と、復習になるし、講師の先生によって切り口が違い、楽しいです。

松浦先生、これから12回よろしくお願いいたします。

クイズの答え ② BC.300 (画像の作品はBC1世紀ごろのコピー)

       ① 423-50頃

       ③ 547頃

紀元前4世紀ごろには写実表現はある程度完成していたけれど その後写実ではない形が求められた。

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今回松浦先生の西洋美術史講座の単回受講を募集しています。
どちらか一つのみ申込できます。1回2000円 当日現金払い

新百合ヶ丘までお出かけください。

申込期間 10月30日まで 先着順
講座番号 750 11/10(金) 古代ローマ絵画
講座番号 751 12/15(金) 中期ビザンティン美術(1)


申し込みは かわさき市民アカデミー まで
ほかにもいろいろな講座があります。チェックしてみてくだい。

2023年8月1日火曜日

2023後期 西洋美術史入門ー古代と中世の美術- スケジュール


2023後期美術2のスケジュールが発表されました。

7月10日から受付です。

お友達とお誘いあわせの上、どうぞお申し込みください。

ZOOM受講もできますので、遠方の方にもおすすめください。


西洋美術史入門-古代と中世の美術-

講師 多摩美術大学教授 松浦弘明先生


楽園のキリスト
 ラヴェンナ サン・ヴィターレ聖堂
Basilica of San Vitale, CC BY-SA 4.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0>, via Wikimedia Commons



2600年以上にも渡る西洋美術史のうち、古代と中世に絞って、それぞれの主要な特徴をわかりやすく説明していきます。

 会場 小田急線新百合ヶ丘すぐ、 新百合21ホール

 時間 10:30~12:00

    受講料  17,160円 (聴講生)

※かわさき市民アカデミーの会員(別途入会金あり)になり、
ほかの講座や年間を通していくつかの講座を受講すると受講料がお得になります。
     (2年会員受講料11,440円 1年会員受講料12,870円 )

 日程

1 10/6(金) イントロダクション 西洋美術史の全体像

2 10/13(金) 古代ギリシア彫刻

3 10/27(金) ギリシアからローマへの移行

4 11/10(金) 古代ローマ絵画

5 11/24(金) 初期キリスト教美術(1)

6 12/1(金) 初期キリスト教美術(2)

7 12/8(金) 初期キリスト教美術(3)

8 12/15(金) 中期ビザンティン美術(1)

   9  12/22 (金)中期ビザンティン美術(2)

10 1/26(金)  西欧におけるビザンティン美術の影響

       11 2/2(金) 盛期中世美術(1) 聖堂建築 

12 2/9(金)盛期中世美術(2) 聖堂装飾


連絡事項 第9回および10回は講座の時間が10時00分~11時30分になります。


多摩美術大学教授 松浦弘明先生(西洋美術史専攻)のプロフィール

イタリアの中世・ルネサンス美術を様々な視点から分析し、そこから得た情報を現代に可能な限り還元することを研究テーマとしている。

主要著書・論文:『イタリア・ルネサンス美術館』(東京堂出版)、『イタリア・ルネサンス美術史』(河出書房新社)、『ラファエロ 作品と時代を読む』(共著 河出書房新社)、『システィーナ礼拝堂を読む』(共著 河出書房新社)など

トイビト 学問したいすべての人へ | トイビト (toibito.com)にて西洋美術史に関するコラムを連載中。


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ほかにもいろいろな講座があります。チェックしてみてください。


 

2023年7月28日金曜日

第12回 ランドアート

 大島徹也先生による現代美術講座、今回で最終回になりました。

ランドアート についてお話しいただきました。

イサム・ノグチ 1933年 大地を彫刻する、という着想を天啓的に得ます。

1933年<プレイマウンテン>の構想が札幌のモエレ沼公園に再現されています。

プレイ・マウンテン
イサム・ノグチ(没後)
札幌市 モエレ沼公園
wikiより写真 もんもんによる

ロバート・スミッソン

Spiral Jetty
ロバート・スミッソン
ユタ州、グレート・ソルトレイク





 ハイザー Ⅾouble Negative
 二重否定
1969-70
Thure Johnson, CC BY 2.0 <https://creativecommons.org/licenses/by/2.0>, via Wikimedia Commons


ランドアート・・    art とnatureの境目は 鋭くハイザーたちの ランドアートによって問い直されています。大地と創造とは何だろうか考えさせられます。

ウオルター・デ・マリア、オッペンハイム、 スミッソンなど ほかにも詳しく紹介いただきました。
不思議な疑問が湧き出てきました。

大島徹也先生 12回の現代美術の講座 ありがとうございました。
大変好評でした。(もっともっと皆さんにお勧めすればよかったです。)
先生へのご質問、ご感想もありがとうございました。

次回の講座は松浦弘明先生のギリシャローマ美術からになりますが、みなさん楽しみにしています。
どうぞお申し込みください。

次回講座 受講者募集中です。
次回講座は松浦弘明先生。

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2023年7月21日金曜日

第11回 コンセプチュアル・アート

 大島徹也先生による現代美術講座、今回は 「コンセプチュアル・アート」。


「作品が表現しているアイディアが、その作品の本質的な構成要素だとみなされる[・・・]タイプの芸術。」(OD20CA,大島徹也訳)

ジョセフ・コス―ス 一つの、そして三つの椅子

ジョセフ・コス―ス
一つの そして三つの椅子
1965年 




先生にわかりやすく説明していただきました。
どれも(私は)見たことがあるのですが、これまでなんとなく通り過ぎていました。
お話を伺うと、なんとなくわかってきたような気がします。


講座の最後に いつも NYギャラリー事情をお話ししていただくのですが、
今回はDUMBO地区とともに
アクションペインティングの「篠原有司男」さんの紹介がありました。
CMをご覧になったことがあるでしょうか。



次回講座 受講者募集中です。
次回講座は松浦弘明先生。

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2023年7月14日金曜日

第10回 ミニマル・アート

大島徹也先生による現代美術講座、今回はミニマル・アート。

抽象表現主義からミニマル・アートに変わっていったこと、

ミニマル・アートの作家 (立体系の作家、平面系の作家) の紹介がありました。

ジャッド、アンドレ、ステラ などの作家について 作家の考え、理論、などお話しくださいました。


講座で使われた画像を紹介したいと思ったのですが、どれを選んでよいかがよくわからず、著作権もありますので、 次のリンクでお楽しみください。

日本の美術館で収蔵してあるものも多くあるので名前と作品の感じを知っていると なるほど~と思うと思います。

立体系

ドナルド・ジャッド MOMA 展覧会

カール・アンドレ MOMA ,  Carl Andre

平面系

フランク・ステラ MOMA


次回講座 受講者募集中です。
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2023年7月7日金曜日

第9回 ポップアート②

大島徹也先生による現代美術講座、「現代美術へのいざない」ポップアート②
ロイ・リキテンスタイン ほか何人もの作家の作品を見せていただきました。

ロイ・リキテンスタインのイメージソース、手法、表現

また、
ポップアートの作家たちが影響し合っていること、
コカ・コーラ、ペプシ・コーラ、マリリン・モンローなどの誰もが知っているものが作品に登場することが印象的でした。

紹介していただいた中の数名のアーティストのMOMAのリンクを貼っておきます。復習の助けにしてください。





次回講座 受講者募集中です。
次回講座は松浦弘明先生。

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2023年6月30日金曜日

第8回 ポップ・アート①

 大島徹也先生による現代美術講座、今回と次回は<ポップ・アート>。

毎回、先生はニューヨークの美術館情報や、ギャラリー(画廊)の紹介を少しずつしてくださいます。57丁目、アッパーイースト、ソーホ-、チェルシーなど。人気の場所は移り替わっていくそうです。

ギャラリーの一つ、ニューヨーク、シドニー・ジャニス画廊(15East 57th St.)によって 1962年「International Exhibition of the New Realists」という展覧会が開かれました。これはポップ・アートの動向をまとまった形で捉えた最初の展覧会の一つだったのだそうです。参加作家アメリカ12名、ヨーロッパから17名。

なんとなく、明るい雰囲気。

ポップ・アートの始まりに続けて、有名なアンディ・ウオーホルの来歴・作品を多く紹介していただきました。

アンディ・ウオーホル MOMA

アンディ・ウオーホル ナショナルギャラリー・オブ・アート (ワシントン)

1953 年の映画『ナイアガラ』で
ローズ ルーミスを演じたマリリン モンロー の宣伝用ポートレート

ゴールド マリリン MOMA

チマブーエ
サンタ・トリニタの聖母
13世紀末 テンペラ
385×223㎝

(参考)(東京都現代美術館のDiorの展覧会での一コマ。世話人による撮影)

コマーシャルアーティスト、映像作家、イベントプロデューサー、音楽プロデューサーとしての側面もあるそうです。

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ほかにもいろいろな講座があります。チェックしてみてください。



2023年6月23日金曜日

第7回<エンヴァイラメント>と<ハプニング> by Allan Kaprow

 大島徹也先生による現代美術講座、今回は<エンヴァイラメント>と<ハプニング>。

主にアラン・カプローについてのお話がありました。

アラン・カプローの仕事について順を追って見ていきました。ポロック、ラウシェンバーグ、実験音楽家のジョン・ケージからの影響についても説明がありました。

1957-59<再配列可能なパネル> という作品。

1959 <6パートに分かれた18のハプニング>という作品は聴衆参加型の芸術。

カプローの作品は鑑賞者が参加する、直接的な参加が成立条件。先生のご説明によりどんな作品だったのかがうっすらとわかりました。招待状も面白いです。

1961 <ヤード>という作品は タイヤを敷き詰めた部屋。ここでも観客が空間に入りタイヤとインタラクトしたときにのみアートとして存在するのだそうです。


見せていただいたジョン・ケージの「4分33秒」(1952年)。生活音、ノイズもその音のうち。


先生からはプリントもいただいています。どうぞ復習ください。
今週は初めて知った作品が多く、驚くことばかりでした。


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次回講座も計画中です。ZOOMでの受講も計画中です。

いろいろ講座があります。チェックしてみてください。


2023年6月16日金曜日

第6回 ネオ・ダダ―芸術に入り込む日常

 大島徹也先生による現代美術講座、今回は<ネオ・ダダ―芸術に入り込む日常>でした。

ネオ・ダダが生まれた背景、ニューヨーク・ダダのデュシャン、ネオ・ダダのロバート・ラウシェンバーグ、ジャスパー・ジョーンズについて、そのあとのポップ―アートへの影響などについてのお話がありました。


ラウシェンバーグ(財団リンク)

 転写ドローイング、赤の絵画、コンバインなど説明していただきました。

 コンバインの<ベッド>(MOMAリンク)


ジャスパー・ジョーンズ

旗のモチーフ(MOMAリンク)

旗のモチーフの霊感源--ニューマンのZIP(MOMAリンク) ラウシェンバーグの<それっ!>


三つの旗
ジャスパージョーンズ
1958
78.4×12.7cm
ホイットニー美術館

標的のモチーフについてもお話がありました。

ポップアートへの影響もこちらからあったのですね。具体的に見せていただきました。


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2023年6月2日金曜日

第5回 カラーフィールド・ペインティング―ひろがる色彩

 大島徹也先生による現代美術講座、今回は≪カラーフィールド・ペインティング―ひろがる色彩≫でした。

「色彩(color)の場(field)」による絵画として1950-60年代に隆盛したそうです。

主な3人の画家の紹介がありました。ヘレン・フランケンサーラ―、モーリス・ルイス、ケネス・ノーランド。


★ヘレン・フランケンサーラ―

山と海はポロックの芸術を吸収して、そこから『出発』したとのこと。


ヘレン・フランケンサーラ―
山と海
1952
220.0×297.8cm
ナショナル・ギャラリー (ワシントン)延長貸与


ルイス&ノーランドはワシントンに住み、ワシントン派と呼ばれているそうです。

この二人がニューヨークに行ったときフランケンサーラ―のスタジオで「山と海」の絵を見て啓示を受けたのだそうです。

モーリス・ルイス (まとめてある公式サイトがありましたのでリンクします。)

絵は大きいです。

日本の美術館も購入したりしているそうです。展示のタイミングに見に行けるといいですね!

ケネス・ノーランド(MOMAのリンク)(先生のご紹介くださった作品とは異なります。)

ほかの画家の絵の紹介もありました。

村上春樹の本の表紙にモーリス・ルイスの絵が使われているものもあるとの紹介がありました。


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2023年5月26日金曜日

第4回 抽象表現主義(ニューマン、ロスコ)

 大島徹也先生による現代美術講座 ≪現代美術へのいざない≫

今回は主に デ・クーニング、ニューマン、ロスコについてお話がありました。

ニューマン
雄的にして崇高なる人間 
1950-51 
MOMA 242.3×541.7cm



ニューマンとロスコは似ているようで考えが違う。

単純でどこに良さがあるのか・・・

    実は深い問題が隠されていて写実とは違う絵画のあり方があるようです。

  (以下 作品のリンクがあります。クリックしたリンク先でもあちこちクリックしてみてください)


★クーニング 

発掘 1950 シカゴ美術館  203.5×254.3㎝

大きな絵です。

女Ⅰ 195-52 MOMA 192.7 x 147.3 cm

 女シリーズが多く描かれています。


★ニューマン 

ZIP絵画 感情性に無心に向き合うと感じられる

ワンメントⅠ 1948 MOMA 69.2×41.2㎝

英雄的にして崇高なる人間 1950-51 MOMA 242.3×541.7cm


★ロスコ

神話について抽象で描いていた画風から変遷していき、1949年以降作風が変わります。

人間の根本的な感情―悲劇、恍惚、破滅など―が表現されているそうです。

 ロスコ(MOMA)

佐倉市の川村記念美術館には大きなロスコルームがあります。

   東京駅から直通バスがあります。



★アーティゾン美術館(東京駅ちかく)で開かれる

ABSTRACTION 抽象絵画の覚醒と展開 セザンヌ、フォーヴィスム、キュビスムから現代へ(2023年6月3日[土] - 8月20日[日])

という展覧会、とてもお勧めだそうです。ニューマンは展示されませんが、抽象絵画が多く見られるそうです。


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2023年5月19日金曜日

第3回 抽象表現主義―現代美術の出発点(ポロック クーニング)

 大島徹也先生による現代美術講座、今回は抽象表現主義、現代美術の出発点についてでした。

抽象表現主義とは?

いろいろな美術史家・評論がそれらを論じた名称、用語(抽象表現主義、アクションペインティング、ニューヨーク・スクール、アメリカ型絵画、ペインタリー・アブストラクション)を通してその特質の説明をしていただきました。

★ペインタリー・アブストラクションに関して。

ボッティチェリ(ルネサンス芸術)<リニア・線的>vs ルーベンス(バロック芸術)<ペインタリ-・絵画的)


ボッティチェリ
『ヴィーナスの誕生』
1484-1486頃
172.5 cm × 278.5 cm
ウフィツィ美術館
リュベンス
十字架建立
1610-11
(三連祭壇画の中央)
聖母大聖堂、アントウェルペン
 460 cm ×340 cm 


ペインタリー・アブストラクション 

モンドリアン<リニア・線的> vs ロスコ<ペインタリ-・絵画的)

モンドリアン
ニューヨークシティ
1942
国立近代美術館 (フランス)
119.3 cm (46.9 in); width: 114.2 cm (44.9 in)

ロスコ
無題
1949
ワシントン・ナショナルギャラリー


アクション・ペインティングについてはポロックの制作ビデオを見せていただいたりして、詳しく教えていただきました。

ポロック one ナンバー31 MOMA

ポロックはピカソですら克服できなかった新しい絵画への境地を開いた人とされています。

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