2021年1月29日金曜日

バロック時代の美術 第11回 市民のための美術Ⅳ:静物画(スペインとオランダを中心に)

 今回は静物画の歴史やバロック時代の静物画のお話をしていただきました。

それぞれの絵には貴重なものが描かれていたり、意味(寓意)があるものが並べられて描かれていたり、意味がなかったり、本物そっくりのトロンプルイユを目指したものだったり、見るだけで美しい魅力があったり、など、文献紹介も交え、いろいろな側面からたくさんの画像を見せていただきました。。

プリニウス「博物誌」に書かれた逸話、ゼクシウスとパラシオスの腕比べの話は面白いです。

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ヤン・ブリューゲルとルーベンスはこんな絵も共同で描いています。

花環の中に猿やオウムが隠れています。

ヤン・ブリューゲルとルーベンス<花環の聖母子>
1621 ルーブル美術館


フランドルの女性の画家 クララ・ペーテルス
クララ・ペーテルス<花瓶の鼻と金属杯>
1612 カールスルーエ 国立美術館





スルバラン<レモンとオレンジと薔薇のある静物>
1633 パサデナ ノートン・サイモン美術館


コルネリス・へイスブレヒツは トロンプルイユ(目だまし)が得意な画家だそうです。


コルネリス・へイスブレヒツ<自画像のある静物>
1663 プラハ 国立美術館



まるで「木の机」の上に彫られたいたずら書きのようにレンブラントのサインが書かれています。(サインは左下)。」

レンブラント<机に向かう息子ティトゥス>
1655 ロッテルダム ボイマンス美術館

絵画の「色」の変化については

高橋裕子先生が監修の訳書が 近々発売されるそうです。

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2021年1月22日金曜日

バロック時代の美術 第10回 市民のための美術Ⅲ:風景画(イタリアからオランダまで)

 主に17世紀までの風景画についてでした。


風景画は歴史画や宗教画の「背景」から始まっていきますが、風景画がひとつの絵のスタイルとして独立していく過程に「宗教改革」の影響があったことや、これまで見てきたほかの絵のように「意味のある絵」であるのか、そうではなかったりもするのか、イタリアやフランドルやオランダなど国による違い、などいろいろ説明をいただきながら、画像を見せていただきました。

画集や画像で見るときには気にしなかったりする「絵の大きさ」についても注意するといいそうです。もともとはどんなところに飾られていたのでしょうか。


遠景近景の色が違っています。 とても小さい銅の上に描かれた絵。

パウル・ブリル<風景>
1598 銅版に油彩 21×29cm
エディンバラ ナショナルギャラリー

夜景の得意な画家だそうです。エジプトへの逃避は夜の場面でお話に合っています。
エルスハイマー <聖家族のエジプトへの逃避>
1603 122×230cm
ローマ ドーリア・パンフィリ美術館

ブリューゲルとルーベンスの合作の絵があるのですね。お互いの「得意分野」を描いています。人物部分はルーベンス。

ヤン・ブリューゲルとルーベンス<地上の楽園>
1615頃 74×115cm
デン・ハーグ マウリッツハウス

空と風車。

ヤーコプ・ファン・ライスダール<ヴェイク・バイ・デゥールステーデの風車 >
1670頃  83×101cm
アムステルダム国立美術館

ヨハネス・フェルメール<デルフトの眺望>
1659~60 99×117cm
デン・ハーグ マウリッツハウス


ヨハネス・フェルメールの<デルフトの眺望>について、辻邦生が<風の琴―二十四の絵の物語 (文春文庫)>の中で小品を書いているそうです。ご紹介していただきました。


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