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2022年11月11日金曜日

第5回 ロヒール・ファン・デル・ウェイデンの「祭壇画」研究

 諸川春樹先生の 西洋美術史講座、麗しの中世ゴシック絵画 今回は『ロヒール・ファン・デル・ウェイデンの「祭壇画」研究』でした。


『祭壇とは何か?』の説明がありました。 ファン・エイク『ゲントの祭壇画』、ロヒール・ファン・デル・ウェイデン『最後の審判の祭壇画』を中心にお話ししていただきました。

今回も紹介された画像の一部を貼っておきますので、ゆっくりと復習ください。

先生は デュ・ファイのCDを聴きながら鑑賞したりするそうです。(バロック音楽)

祭壇とは?

神に子羊をささげるヨアキム
スクロヴェーニ礼拝堂
ジヨット
1305


ゲントの祭壇画 閉じたところ。(前々回、再掲)

ゲントの祭壇画
ヤン・ファン・エイク
1425-32
ゲント シント・バーフ教会



ゲントの祭壇画
1425-32
ゲント シント・バーフ教会
ヤン・ファン・エイク


この祭壇画の一番大切な中心となるところ。『生命の泉』。水が流れています。

中心の部分



ボーヌ施療院。ロヒール・ファン・デル・ウェイデン『最後の審判』

祭壇画はブリュージュで描かれ、運ばれた。

ロヒール・ファン・デル・ウェイデン
『最後の審判』
1442-51
ボーヌ施療院
閉じたところ


ロヒール・ファン・デル・ウェイデン
最後の審判
1442-51
ボーヌ施療院

魂の計量についての説明がありました。


最後の審判
部分
魂の計量


閉じた扉に描かれた 聖アントニウスと聖セバスティアヌスについての説明に関して。


イーゼンハイム祭壇画
グリューネヴァルド
1511年 ‐ 1515年頃。






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次回講座も計画中です。

いろいろ講座があります。チェックしてみてください。


2021年2月5日金曜日

バロック時代の美術 第12回 おわりに:バロック美術とその後

 バロック美術とその後についてのお話でした。

バロックからロココへ、新古典主義、

「プッサン派」(素描派)vs「ルーベンス派」(色彩派) (アングルvsドラクロワの対立にも相当)

などなど 画像を見せていただきながら説明していただきました。

高橋裕子先生 12回の講座、ありがとうございました。

***********

(今回のお話の中で、個人的に ゆっくり見比べてみたい画像を貼り付けておきます。)

ロココから新古典主義へ傾向が変わっていったこと

デュ・バリー夫人(マリーアントワネットがけんかしていた人です。ベルばらにも登場。)は邸宅の絵をロココのフラゴナールから新古典主義のヴィアンのものに取り替えました。

フラゴナール <恋人の戴冠>
1771~73 ニューヨーク フリックコレクション

ジョセフ=マリー・ヴィアン <恋人の戴冠>
1773 ルーブル美術館


ターナーと クロード・ロラン。
ターナーはこの クロードの絵と自分の絵を並べて展示するのを条件に 国に自作を遺贈しました。


クロード・ロラン <シバの女王の船出>
1648 ロンドンナショナルギャラリー



ターナー <カルタゴ帝国の興隆>
1815 ロンドンナショナルギャラリー

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2021年1月29日金曜日

バロック時代の美術 第11回 市民のための美術Ⅳ:静物画(スペインとオランダを中心に)

 今回は静物画の歴史やバロック時代の静物画のお話をしていただきました。

それぞれの絵には貴重なものが描かれていたり、意味(寓意)があるものが並べられて描かれていたり、意味がなかったり、本物そっくりのトロンプルイユを目指したものだったり、見るだけで美しい魅力があったり、など、文献紹介も交え、いろいろな側面からたくさんの画像を見せていただきました。。

プリニウス「博物誌」に書かれた逸話、ゼクシウスとパラシオスの腕比べの話は面白いです。

********

ヤン・ブリューゲルとルーベンスはこんな絵も共同で描いています。

花環の中に猿やオウムが隠れています。

ヤン・ブリューゲルとルーベンス<花環の聖母子>
1621 ルーブル美術館


フランドルの女性の画家 クララ・ペーテルス
クララ・ペーテルス<花瓶の鼻と金属杯>
1612 カールスルーエ 国立美術館





スルバラン<レモンとオレンジと薔薇のある静物>
1633 パサデナ ノートン・サイモン美術館


コルネリス・へイスブレヒツは トロンプルイユ(目だまし)が得意な画家だそうです。


コルネリス・へイスブレヒツ<自画像のある静物>
1663 プラハ 国立美術館



まるで「木の机」の上に彫られたいたずら書きのようにレンブラントのサインが書かれています。(サインは左下)。」

レンブラント<机に向かう息子ティトゥス>
1655 ロッテルダム ボイマンス美術館

絵画の「色」の変化については

高橋裕子先生が監修の訳書が 近々発売されるそうです。

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2021年1月22日金曜日

バロック時代の美術 第10回 市民のための美術Ⅲ:風景画(イタリアからオランダまで)

 主に17世紀までの風景画についてでした。


風景画は歴史画や宗教画の「背景」から始まっていきますが、風景画がひとつの絵のスタイルとして独立していく過程に「宗教改革」の影響があったことや、これまで見てきたほかの絵のように「意味のある絵」であるのか、そうではなかったりもするのか、イタリアやフランドルやオランダなど国による違い、などいろいろ説明をいただきながら、画像を見せていただきました。

画集や画像で見るときには気にしなかったりする「絵の大きさ」についても注意するといいそうです。もともとはどんなところに飾られていたのでしょうか。


遠景近景の色が違っています。 とても小さい銅の上に描かれた絵。

パウル・ブリル<風景>
1598 銅版に油彩 21×29cm
エディンバラ ナショナルギャラリー

夜景の得意な画家だそうです。エジプトへの逃避は夜の場面でお話に合っています。
エルスハイマー <聖家族のエジプトへの逃避>
1603 122×230cm
ローマ ドーリア・パンフィリ美術館

ブリューゲルとルーベンスの合作の絵があるのですね。お互いの「得意分野」を描いています。人物部分はルーベンス。

ヤン・ブリューゲルとルーベンス<地上の楽園>
1615頃 74×115cm
デン・ハーグ マウリッツハウス

空と風車。

ヤーコプ・ファン・ライスダール<ヴェイク・バイ・デゥールステーデの風車 >
1670頃  83×101cm
アムステルダム国立美術館

ヨハネス・フェルメール<デルフトの眺望>
1659~60 99×117cm
デン・ハーグ マウリッツハウス


ヨハネス・フェルメールの<デルフトの眺望>について、辻邦生が<風の琴―二十四の絵の物語 (文春文庫)>の中で小品を書いているそうです。ご紹介していただきました。


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2020年12月25日金曜日

バロック時代の美術:第9回市民のための美術Ⅱ:風俗画(イタリアからオランダまで)

 高橋裕子先生の西洋美術史講座、バロック時代の美術。

今回は「風俗画」。

「面白くてためになる絵」教訓のある絵だったり、

風俗画的に描かれた宗教画であったり、

寓意がいろいろ読み取れる絵であったり。。


画面の中に見ている人を引っ張り込むのがバロックの絵画なのだそうです。


先生は毎回 講座で使われた絵画のリストをくださるので家に戻って検索したりしてもう一度見ることができます。

今はインターネットがありますから 復習が容易です。ありがとうございます‼


見せていただき、説明していただいたたくさんの絵の中から 数枚ご紹介します。



ル・ナン兄弟<農民の家族>
1642頃 ルーヴル美術館


テルブリュッヘン<合奏>
1626頃 ロンドンナショナルギャラリー


ダウ<若い母親>
1658 デン・ハーグ マウリッツハウス

ニコラース・マース<怠惰な召使>
1655 ロンドンナショナルギャラリー



ステーン <老いが歌えば若きは笛吹く>
1663頃 デン・ハーグ マウリッツハウス


フェルメール<天秤を持つ女性>
1663頃ワシントンナショナルギャラリー

フェルメール<画家のアトリエ>(絵画芸術の寓意)
1660年代 ウィーン 美術史博物館

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2020年12月4日金曜日

バロックの美術 第8回:市民のための美術Ⅰ:肖像画(フランス・ハルス、レンブラント)

 高橋裕子先生のバロックの西洋美術史講座。

17世紀オランダで活躍していたフランス・ハルス、レンブラントなどのお話がありました。

オランダは当時商業の中心。絵もオランダに集まってきていました。また ルーベンスなどの作品を元にした「版画による複製」も流通していて、イタリアに行かずとも絵を知ることができたそうです。

市民のための集合肖像画は顔が並んでいるようなものからだんだん魅力ある作品に進化していったそうです。

フランス・ハルス<養老院の女性理事たち>
1664 アムステルダム国立美術館


レンブラントはカラバッジョに接していた「ラストマン」を師としていました。

カラバッジョ<エマオの晩餐>
1601 ロンドンナショナルギャラリー

レンブラントの<エマオの晩餐>。明暗、感情、表現の劇的効果があります。

レンブラント<エマオの晩餐>
1629頃 パリ、ジャクマール・アンドレ美術館

有名な<夜警>は夜ではなく、昼なんだそうです。

当時は絵の題名をつける習慣はなく、<夜警>という題は後の時代につけられたもの。

レンブラント
<夜警(隊長フランス・バニング・コックと副官ヴィレム・ファン・アイレンビュルフの率いる一隊)>
1642 アムステルダム国立美術館

カーテンも額縁も描かれています。トロンプルイユ。


レンブラント <描かれた額縁とカーテンのある聖家族>
1646 カッセル美術館


レンブラント<自画像>
1658 フリック・コレクション ニューヨーク

ヌードの絵については
ケネス・クラーク『ザ・ヌード:裸体芸術論-理想的形態の研究』高階秀爾・佐々木英也共訳、美術出版社、1971年。ちくま学芸文庫 2004年
が詳しいと紹介していただきました。


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2020年11月27日金曜日

バロック時代の美術第7回:歴史画と寓意画(ルーベンス、プッサン、クロードなど)

 美術と教養と社会的地位、寓意画、教養人のための美術作品としてのヌード、絵と詩についてなどお話ししていただきました。


画家は「職人階級」ではなく、知識の必要な職業、ということ。

画家の象徴である聖ルカのそばには書物や天球儀(知的活動の象徴)が描かれています。


マールテン・ファン・ヘームスケルク<聖母を描く聖ルカ>
1550頃 フランス、レンヌ美術館

アトリビュートを通して絵を読むこと。教養が必要です。

絵からいろんなことが読み取れます。ルーベンスの<戦争の惨禍>は当時の三十年戦争を描いた寓意画。

ルーベンス<戦争の惨禍>
1637-1638年 ピッティ美術館(フィレンツェ)


イギリスの紳士たちがグランドツアーでイタリアを訪れ絵を見ています。

ティツィアーノの<ウルビーノのビーナス>もルーベンスの<戦争の惨禍>も描かれています。

ゾファニー<ウフィツィ美術館の特別展示室>
1772-8 ウインザー城 ロイヤルコレクション

模範となるような絵を見てそれを踏まえて画家が描いていることや

絵と詩とがつながっていることや、理想的な風景画など いろいろなお話がありました。


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2020年11月20日金曜日

バロック時代の美術:第6回 宮廷のための美術Ⅱ:「宮廷画家」の仕事(ヴァン・ダイク、ベラスケスなど)

 バロック時代の宮廷画家のお話でした。

肖像画には「形」があるそうです。

貴族の肖像や騎馬像では 偉大に見えるポーズ、背景のスタイルがある。

ヴァンダイクはルーベンス工房でも働いていました。ジェノバで肖像画を描く仕事もしていました。

その後イギリスでチャールズ1世に仕えます。

ジェノバの貴婦人を描いた ルーベンス<侯爵夫人ブリジダ・スピノラ・ドーリア>は19世紀に絵を切り詰められました。絵の下絵が残っていてもとの絵の様子(ヴァンダイクが見たと思われる絵)がわかります。


ルーベンス<侯爵夫人ブリジダ・スピノラ・ドーリア>
1606 ワシントンナショナルギャラリー

ルーベンス、<ブリジダ スピノラ ドーリアの肖像のためのstudy>
1606年、ニューヨーク、モーガン図書館&博物館

ヴァン・ダイク<侯爵夫人エレーナ・グリマルディ・カッタネオ>
1623頃 ワシントンナショナルギャラリー

ヴァン・ダイク<狩場のチャールズ1世>
1635頃 ルーブル美術館

騎馬像。

ヴァン・ダイク<チャールズ1世騎馬像> 
1636 バッキンガム宮殿

ベラスケスは軽妙な筆さばき。

ベラスケス<王子バルタザール・カルロス騎馬像>
1635-36 プラド美術館

謎の多い ラスメニーナス。
ヤン・ファン・アイクの「アルノルフィーニ夫妻像」は当時マドリード王宮にあり、ベラスケスは絵画を管理する立場にあったのでその絵を見ていて、ラスメニーナスの絵にも影響があったのではないか、ということです。
ベラスケス<ラス・メニーナス>
1656-57 プラド美術館


収集品のカタログ的な絵を描く宮廷画家もいたそうです。
画中画は現在存在を確かめられたりもするそうです。カーテンがかかっていたりもします。

テニールス<レオポルド・ヴィルヘルム大公の絵画蒐集室
1651 ウイーン 美術史美術館

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2020年11月13日金曜日

バロック時代の美術:第5回:ルーベンス「マリー・ド・メディシス連作」

 ルーベンスは5つの建築装飾に携わったそうです。その中のひとつ、「マリー・ド・メディシス連作」すべてについてのお話をしていただきました。

今はルーブル美術館で展示されていますが、もともとは「リュクサンブール宮殿」の装飾の絵画です。絵と絵の間には窓もあります。

当時の「現代史」について古代神話の神々や擬人像を登場させて政治的批判を避け、面白みのない主題を華麗に劇的に盛り上げ描かれていて、リューベンスは本当に気配りしていたのだなあ、と感じました。

絵画を読み込むとほんとうにいろいろな象徴や下敷きになっている絵があることに驚かされます。

ルーブル美術館では、ゆっくり見る時間もとりにくいようですので、あらかじめ訪れる前に絵を読んでおくのもいいですね。


ルーベンス「マリーの戴冠」


ルーベンス「アンリ4世のアポテオーズと摂政統治の宣言」


ルーベンス「神々の会議」


ヴェルヴェデーレのアポロ
2世紀頃(ローマ時代の模刻)ローマ ヴァティカン美術館
Livioandronico2013, CC BY-SA 4.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0>, via Wikimedia Commons

(諸川先生が数年前、ルーベンス展を神像など探してゆっくり楽しんだ、とおっしゃっていた理由がよくわかりました。ヴェルヴェデーレのアポロはその頃発掘され有名な彫刻でした。この姿は絵の真ん中で発見できます。)

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