2026年2月13日金曜日

第10回 ラファエッロの芸術的基盤

 松浦弘明先生の西洋美術史講座、今回は若き日のラファエッロ(1500-04 ペルージアで活動していた時代)について教えていただきました。

ラファエッロは1483年ウルビーノで生まれ、1496-1500年頃ペルージアのペルジーノの下で絵を学びます。先生のもとで学ぶ、ということは「先生と同じように描ける」ことを学ぶ、ということなのだそうです。ペルジーノの絵にはラファエッロが描いていた部分があるものもあるのではないかということでした。

特に「マリアの婚約」について比較していきました。

ペルジーノの<マリアの婚約>は ペルージア大聖堂の重要な場所に設置された絵画なのだそうです。

そのころ、ペルージア近くのチッタ・ディ・カステッロという町のサン・フランチェスコ教会のアルヴィッチー二礼拝堂(アルヴィッチー二家のための祭壇)に絵画の注文があり、多分ペルージア大聖堂のペルジーノの絵みたいな、、、などという希望で、ラファエッロが先生の作品を基にがんばって工夫して描いたのではないか、とのお話しでした。ラファエッロ21歳。

建物にははっきりと「ラファエッロ 1504年」と記されており

一点透視図法の構図、空気遠近法、ペルジーノの絵を反転させと人物配置もかなりそっくり。先生の模倣からはじまったのだろうけれどより良いものになっているのがわかります。杖を折っている若者なども見比べてみてください。

Perugino marriage virgin 1504 (22170197579)
マリアの婚約
ペルジーノ
1499-1504頃
カーン美術館
(ペルージア大聖堂には今は複製が設置されている)


Raffaello - Spozalizio - Web Gallery of ArtFXD
マリアの婚約
ラファエッロ
1504
ブレラ美術館


※ペルジーノの絵の部分 反転したもの


ペルジーノ、レオナルドの聖母子像から影響を受けたラファエッロの聖母子像も見せていただきました。

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2026年1月30日金曜日

第9回 ミケランジェロと古代彫刻

 松浦弘明先生の西洋美術史講座、今回はミケランジェロ。まず、ざっくりと「ミケランジェロまでの彫刻の歴史」を教えていただきました。

ギリシャローマ時代には人の形の彫刻がありましたがキリスト教が国教化されていく中でそのような彫刻はすっかりなくなってしまいました。 その後、教会建築、巡礼、などのキリスト教の歴史の中で建物に彫られた浮彫彫刻が-例えば人像柱頭が-だんだん浮き上がって丸彫り彫刻のようになっていく様子を画像で説明していただきました。

フランス「シャルトルの大聖堂」はステンドグラスで有名ですが、外壁の彫刻は彫刻の歴史として大変重要だそうで、シャルトルの大聖堂に行ったら必ず見てくださいとのことでした。

さて ミケランジェロですが、若いころにメディチの彫刻庭園に出入りし、古代彫刻を見る機会が多かったのだそうです。「アポロ」像もそのころ発掘されたのだそうです。

アポロ像をミケランジェロのダヴィテ像と比較したり、

それまでのダヴィデ像を比較したりダヴィデの物語の中のどの部分を像にしたのか、などをテーマにいろいろお話ししていただきました。

ミケランジェロはアポロ像を絶対見ていましたよね、比べてみましょう。

Belvedere Apollo Pio-Clementino Inv1015
ヴェルデヴェーレの<アポロ>
2世紀(BC300頃の彫刻の模刻・1489に発掘)
ヴァティカン美術館


ダヴィデ像
作者不詳
1200頃
フィデンツァ大聖堂

ダヴィデ像
ドナテッロ
1409
バルジェロ美術館

ダヴィデ像
ドナテッロ
1440頃
バルジェロ美術館

ダヴィデ像
ヴェロッキオ
1475頃
バルジェロ美術館

ダヴィデ像
ミケランジェロ
1501-4
アカデミア美術館


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2026年1月15日木曜日

お知らせ 「裏から見る絵で世界が変わった!―遠近法と美術」 オンライン併用

 「裏から見る絵で世界が変わった!―遠近法と美術」

  諸川春樹先生の 短期集中講座が開催されます。

オンラインでも受講できますのでご自宅から お気軽にご受講ください。

日程 4/9,4/16,5/14 いずれも木曜16:30~18:00(計3回)

講師 多摩美術大学名誉教授 諸川春樹先生

場所 新百合21ビル B2 多目的ホール

ピエロ・デラ・フランチェスカ
『キリストの鞭打ち』
1455頃
マルケ国立美術館

紙芝居からテレビに移ったように、同じ平面とはいえ人は絵画に奥行きを求めてきました。現在のVRの先駆けともいうべき線遠近法の発見を中心に、絵画における空間表現という切り口から西洋絵画の歴史をたどります。それにしても「裏から見る絵」とは果たしてどういうものなのでしょう。

  1. 4/9 木 洞窟壁画~14世紀:奥行き感は絵画の願望
  2. 4/16 木 15世紀:遠近法の奇跡的発見と新しい世界観
  3. 5/14 木 16世紀~20世紀: 様々な空間表現の面白さ
※ 人はどのように空間を表現してきたのか、15世紀の奇跡ともいえる線遠近法の発見がその後の絵画史にどのような影響を及ぼしたのか、そして近代の画家たちはどのようにそれを乗り越えていったのかなど、絵画に適用された遠近法を中心に西洋美術の変遷を通史的に見てゆきます

申し込み先 かわさき市民アカデミー 

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