2022年12月9日金曜日

第9回 15世紀ドイツの善き画家たち

諸川春樹先生の西洋美術史講座、麗しの中世ゴシック絵画、今回もどの絵も麗しかったです。

国際ゴシック:神聖ローマ帝国皇帝カール4世の宮廷(プラハ)にはヨーロッパ各地から美術家が集まり、ボヘミア派が形成されました。

当時、画家は旅行したりもしているようです。馬があるのでイタリアなどにも行けます。フランドルもドイツも案外近い。川もある。パリの写本画の影響もあります。ルネッサンス以前の祭壇画に遠近法や空気遠近法の表現があるとお話がありました。

国際ゴシックで描かれる人物像の特徴の説明もありました。

また、北方では彫刻が先行し、祭壇の彫刻を守るための祭壇画(扉のような感じ)となっていたりもするそうです。

聖人聖女については繰り返し説明があります。諸川先生は時々「テスト」をくださいます。アトリビュート、持物をもとに、これは誰でしょう?と問われるのですが、そういうことを心の中で答えたり、違う画家による同じ場面、表現の違いを具体的に見せてくださるところも楽しいです。


聖ヴェロニカ

聖ヴェロニカ
1420頃
ヴェロニカの画家
ミュンヘン、アルテ・ピナゴーク


聖ヴェロニカ
ロベール・カンパン
1410
シュテーデル美術館

聖ヴェロニカ
メムリンク
1470
ナショナルギャラリー(ワシントン)


典型的な国際ゴシックの絵、上部ライン地方の画家による「パラダイスの小園」。聖人聖女がたくさん。美しいです。


パラダイスの小園
1410-20
上部ライン地方の画家
フランクフルト・シュテーデル美術研究所


マギの礼拝
1442頃
ロッホナー
ケルン、大聖堂


薔薇園の聖母子
1448
ロッホナー
ケルン、ヴァルラフ・リヒャルツ美術館

聖人名がわかりますか?

教父の祭壇画
1480
パッヒャー
ミュンヘン、アルテ・ピナゴーク


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2022年12月2日金曜日

第8回 フランスにおける伝統と革新

 諸川春樹先生の西洋美術史講座、麗しの中世ゴシック絵画、今回は『フランスにおける伝統と革新』でした。

15世紀フランスの絵画の状況についての説明がありました。教皇庁や宮廷のことは復習がいりそうです。また、聖人や聖母マリア図像のパターンなど説明いただきました。

今回も見せていただいた画像のいくつかを貼っておきますので、大きくしてゆっくりとご鑑賞ください。


☆二コラ・フロマン 燃える柴三連祭壇画

燃えている柴はバラの柴。中央額縁部分右上に描かれている一角獣も処女性を表す。

二コラ・フロマン 
燃える柴三連祭壇画
1461
エクサン・プロヴァンス大聖堂



参考  フース ポルティナーリ祭壇画

ポルティナーリ祭壇画 拡大




メムリンク 聖女カタリナの神秘の婚礼祭壇画

 聖女カタリナの説明もありました。

メムリンク 
聖女カタリナの神秘の婚礼祭壇画
(聖ヨハネ祭壇画)
1479
ブリュージュ 聖ヨハネ病院(メムリンク美術館)

☆アンゲラン・カルトン

ほかの聖母戴冠の図像もいくつか紹介してくださいました。下の方、の小さい人々の図が面白い。


聖母戴冠
アンゲラン・カルトン
1453-54
ヴィルヌーブ=レザヴィ二ヨン
ピエール・ド・リュクサンブール美術館


イエスの冠から茨を取り外している。
アヴィニヨンのピエタ
アンゲラン・カルトン
1455-56頃
Enguerrand Quarton, CC BY-SA 4.0  via Wikimedia Commons
ルーブル美術館


☆ジャン・フーケ

球体、円錐などの形を使っている。

ムランの二連祭壇画
右翼・聖母子と天使たち
ジャン・フーケ
1450頃
アントワープ王立美術館


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2022年11月25日金曜日

第7回 偉大なる後継者たち2:ファン・デル・フースとメムリンク

 諸川春樹先生の西洋美術史講座、麗しの中世ゴシック絵画、今回は『偉大なる後継者たち2:ファン・デル・フースとメムリンク』でした。


麗しく美しい、読み解きも楽しいフランドル絵画、祭壇画ですが、

「誰が注文して、どこの都市に飾られていたのか。当時どんな人々、画家がその祭壇画を見ていたのか。」と考えることに気づきました。

いつものように多くの画像を見せていただき、細部の説明や図像、聖人の表現など教えていただきました。


☆ファン・デル・フースは ファン・エイク兄弟の「ゲントの祭壇画」を模範とし、挑戦し、超えようとしていたのだそうです。。この画家の人生も興味あるものでした。

ポルティナーリ祭壇画は今はフィレンツェ、ウフィツィ美術館にあります。

トンマーゾ・ポルティナーリ(ブリュージュのメディチ家代理人)によって注文され、帰国後の私的礼拝堂(フィレンツェ)に設置(1483)されたため、15世紀後半のフィレンツェ画家に強い影響を与えたのだそうです。


ファン・デル・フース
ポルティナーリ祭壇画
1475-76
ウフィツィ美術館



拡大




  右の三人に注目。ギルランダイオは実際に絵を見て参考にしていると思われる。


ドメニコ・ギルランダイオ
牧者の礼拝
1483-85
サント・トリニタ教会
フィレンツェ

☆ メムリンク

フランドル絵画で一番の中心人物は「ロヒール・ファン・デル・ウェイデン」。

彼を師としたメムリンクは成功し、ブリュ―ジュで代表作家となります。お金持ちになったそうです。

この祭壇画はメディチ銀行代理人、ヤーコポ・グ―二(ポルティナーリの前任者)が注文し、もともとはフィレンツェに運ばれるはずが輸送中に奪われたのだそうです。

今はポーランドにあります。

最後の審判祭壇画
メムリンク
1473以降
グダニスク(ポーランド)ポモルスキ美術館


参考 第5回で見せていただいたボーヌの祭壇画

ロヒール・ファン・デル・ウェイデン
最後の審判
1442-51
ボーヌ施療院

地獄に行く人々、怪物、天国へ行く人々、はボッスにもつながっていくそうです。細かいところを見ると面白いです。これからの講座が楽しみです。

※ 計量の天秤(良い人が重いか軽いか)については当時、解釈が二つあったそうです。



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2022年11月18日金曜日

第6回 偉大なる後継者たち1:クリストゥスとバウツ

 諸川春樹先生の西洋美術史講座、麗しの中世ゴシック絵画、今回は『偉大なる後継者たち1:クリストゥスとバウツ』でした。

絵画において、世俗的な面白いところが見えてきて、絵が我々に近い存在になってきます。

(肖像画の背景が真っ黒ではなく室内が描かれるようになった)。

いろんな絵を紹介してくださいます。絵を自分の目で覚えておくと、「あれ、どこかでみたことがある?」と気が付き、それを調べたりすると新しい知識につながっていくそうです。

・ペトルス・クリストゥス

仕事場の聖エリギウス:細部、当時の仕事場がわかる。フランドル絵画は光輪を描かない。

仕事場の聖エリギウス
ペトルス・クリストゥス
1449頃
メトロポリタン美術館

若い女性の肖像
ペトルス・クリストゥス
1470頃
ベルリン美術館

・ディーリク・バウツ (ブーツ、ボウツの表記あり)

最後の晩餐祭壇画
1464-67頃
ディーリク・バウツ
ルーヴァン、シント・ペーテル聖堂

↑ まわりのパネルの4枚の絵も聖餐に関連している。
最後の晩餐
中央のパネル

 ユダはどこにいるでしょう?



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2022年11月11日金曜日

第5回 ロヒール・ファン・デル・ウェイデンの「祭壇画」研究

 諸川春樹先生の 西洋美術史講座、麗しの中世ゴシック絵画 今回は『ロヒール・ファン・デル・ウェイデンの「祭壇画」研究』でした。


『祭壇とは何か?』の説明がありました。 ファン・エイク『ゲントの祭壇画』、ロヒール・ファン・デル・ウェイデン『最後の審判の祭壇画』を中心にお話ししていただきました。

今回も紹介された画像の一部を貼っておきますので、ゆっくりと復習ください。

先生は デュ・ファイのCDを聴きながら鑑賞したりするそうです。(バロック音楽)

祭壇とは?

神に子羊をささげるヨアキム
スクロヴェーニ礼拝堂
ジヨット
1305


ゲントの祭壇画 閉じたところ。(前々回、再掲)

ゲントの祭壇画
ヤン・ファン・エイク
1425-32
ゲント シント・バーフ教会



ゲントの祭壇画
1425-32
ゲント シント・バーフ教会
ヤン・ファン・エイク


この祭壇画の一番大切な中心となるところ。『生命の泉』。水が流れています。

中心の部分



ボーヌ施療院。ロヒール・ファン・デル・ウェイデン『最後の審判』

祭壇画はブリュージュで描かれ、運ばれた。

ロヒール・ファン・デル・ウェイデン
『最後の審判』
1442-51
ボーヌ施療院
閉じたところ


ロヒール・ファン・デル・ウェイデン
最後の審判
1442-51
ボーヌ施療院

魂の計量についての説明がありました。


最後の審判
部分
魂の計量


閉じた扉に描かれた 聖アントニウスと聖セバスティアヌスについての説明に関して。


イーゼンハイム祭壇画
グリューネヴァルド
1511年 ‐ 1515年頃。






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2022年10月28日金曜日

第4回 情感の画家ロヒール・ファン・デル・ウェイデン

 諸川春樹先生の西洋美術史講座、麗しの中世ゴシック絵画 今回は 謎の画家「フレマールの画家」から始まりました。

「フレマールの画家」は今は ロベール・カンパン(カンピン)(1375/79 - 1444)とされ、ロヒール・ファン・デル・ウェイデン(1399/1400 - 1464)の師といわれています。

この二人の絵画を中心にお話をしていただきました。

そのうちいくつかを貼っておきますので 復習しながらお楽しみください。


・図像解釈があります。説明していただきました。

メロード祭壇画 1420-25頃
ロベール・カンパン
メトロポリタン美術館



部分


・前回の ファン・エイク 「宰相ロランの聖母」の影響を受けています。

聖母を描く聖ルカ
1435頃
ボストン美術館
ロヒール・ファン・デル・ウェイデン

・ロヒールの優れた感情表現。初期ネーデルランド絵画の傑作中の傑作。

十字架降下
1435-38以前
ロヒール・ファン・デル・ウェイデン
プラド美術館

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2022年10月21日金曜日

第3回 ファン・エイクの超絶技巧

諸川春樹先生の西洋美術史、麗しの中世ゴシック絵画、今回はファン・エイクについてでした。

ネーデルランドについてや細かい描写について 解説していただいたり 拡大して見せていただいたりしました。


一部ですが、クリックしていただくと 大きくなりますので どうぞ講座の復習をなさってください。


下の部分、洗礼者ヨハネ 空気遠近法など見てください。

トリノ時とう書
ファン・エイク兄弟
1420頃 トリノ市立美術館

教会は聖母マリアの体。

聖堂内の聖母
1425年頃 ベルリン美術館
ファン・エイク


ゲントの祭壇画 閉じたところ。

受胎告知の銘記に注目。口から言葉が。

ゲントの祭壇画
1425-32
ゲント シント・バーフ教会



聖歌歌っている女性たちの表情!

ゲントの祭壇画
1425-32
ゲント シント・バーフ教会


ロランはブルゴーニュ公国宰相。背景の風景表現などにも注目。

宰相ロランの聖母
1434-35頃
ルーブル美術館

細部 橋の上にも人々。


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2022年10月7日金曜日

第2回 ゴシック絵画の魅力2-写本を中心に。

 諸川春樹先生の西洋美術史講座、麗しの中世ゴシック絵画。第2回。

今回は写本についてのお話でした。

写本について知らないと 来週からのゴシック絵画のお話しができないそうです。


パリの写本文化、さまざまな写本と表現、主要な工房、国際ゴシック美術についていろいろな画像とともに説明していただきました。


先生からは Web garally of art にていろいろな写本を楽しめますよ、との紹介をいただきました。一部リンクしておきます。ここから検索をお楽しみください。


web garally of art (PC) リンク

  ☆ ☆ ☆

1200-1250  illumination  での検索。(例) リンク(PC用)。

  ☆ ☆ ☆

モバイルバージョン 11世紀ごろの illumination などでご検索ください。(リンク)


時祷書を開く貴婦人 
マリー・ド・ブルゴーニュの時禱書より
マリー・ド・ブルゴーニュの画家
1466-77頃


アンジュビュルジュの詩篇集より
1195 シャンテイイ、コンデ美術館

     右上端の人は目隠しをしている。冠が落ちている。

     十字架の上に太陽と月。 予型論。

モンドの磔刑図
ラファエロ
1502-1503
ロンドン ナショナルギャラリー


聖母の死
作者不詳


聖母の死
1220頃 ストラスブール大聖堂


聖母のたましいちゃんなどに注目。

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2022年9月30日金曜日

第1回 ゴシック絵画の魅力1:後期ゴシック美術とは

2022秋の美術2 新百合ヶ丘は「麗しの中世ゴシック絵画」をテーマとして、12回、多摩美術大学教授 諸川春樹先生にお話しいただくことになりました。


今回は「後期ゴシック美術とは」。

ロマネスク美術とゴシック美術のちがい、見分け方、また、社会的背景や美術表現について

ご説明いただきました。講座では多くの画像で説明していただけます。



荘厳のキリスト
1123 バルセロナ美術館


(浄財と寄進活)
『最後の審判』に描かれたエンリコ・デッリ・スクロヴェーニの肖像画
スクロヴェーニ礼拝堂 1305
ジヨット



ミラノ大聖堂
画像ウィキペディアコモンズからJiuguang Wang, CC BY-SA 3.0 

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2022年9月15日木曜日

2022後期美術Ⅱ 『麗しの中世ゴシック絵画』スケジュール

2022後期美術Ⅱのスケジュールが発表されました。


『麗しの中世ゴシック絵画』

 多摩美術大学教授  諸川 春樹先生

オンライン併用ですので、遠方の方もどうぞお申し込みください。

【会場定員】 200名  【オンライン定員】100名  
【時 間】毎回10時30分~12時00分(計12回)
【場 所】 小田急線新百合ヶ丘駅そば 新百合21ホール 


ファン・デル・フース
1475ごろ
ポルティナーリ三連祭壇画
ウフィツィ美術館




 後期は「芸術の秋」。そこからホイジンガの名著『中世の秋』が連想されれば、いきおい興味はその時代の美術に向けられます。今回はアルプスを越えた地域、すなわちネーデルラント、ドイツ、フランスで栄えた北方美術を、絵画を中心に楽しく見ていきましょう。

1 9/30(金) ゴシック絵画の魅力1:後期ゴシック美術とは 
2 10/7(金) ゴシック絵画の魅力2:美しき写本の世界
3 10/21(金) ファン・エイクの超絶技巧
4 10/28(金) 情感の画家ロヒール・ファン・デル・ウェイデン
5 11/11(金) ロヒール・ファン・デル・ウェイデンの「祭壇画」研究
6 11/18(金) 偉大なる後継者たち1:クリストゥスとバウツ
7 11/25(金) 偉大なる後継者たち2:ファン・デル・フースとメムリンク
8 12/2(金) フランスにおける伝統と革新:カールトンとフーケ
9 12/9(金) 15世紀ドイツの善き画家たち:ロホナーとパッヒャー
10 1/13(金) 「世紀末」の画家たち:ダーフィットとマッセイス
11 1/20(金) 怪物の画家?ボッス
12 1/27(金) 西洋中世末期の芸術:講義のまとめ

受講料 17,160円 
すでに会員の方は割引があります。(2年会員11,440円  1年会員12,870円)



諸川先生には
西洋絵画の主題物語<1>聖書編 <2>神話編 (美術出版社、1997)
集英社創業90周年企画 ART GALLERY テーマで見る世界の名画 全10巻
の第9巻「神話と物語」創造の玉手箱 責任編集 諸川春樹
   などのご著書があります。

諸川先生のプロフィールはこちら←リンク)
イタリアでも長く滞在研究されています。

 Zoomでの配信もあります。

自宅からも受講できますので

遠方の方も是非お申込みください。


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2022年7月29日金曜日

第12回 ピカソ『アヴィニヨンの娘達』『ゲルニカ』

 西岡文彦先生の西洋美術史講座、今回は最終回、ピカソでした。そしてまとめ。

西岡先生は『美術を生き方と重ねて見ていく』、という美術の見方を教えてくださいました。

ピカソの芸術はピカソだけで生まれたのではなくて、ピカソの前にも美術があってピカソはその美術の流れの中にいます。


ポール・セザンヌ
『ジョワシャン・ガスケの肖像』
1896-97年
プラハ国立美術館
一筆一筆 面を刻み込んで描いていく



Stanislav Traykov, Niabot (cut out) [CC BY-SA 3.0 ]
ミケランジェロ ヴァティカンのピエタ
(ピカソ、ゲルニカに関連して。。)

      

時代が求めていた美術、その芸術家の生活(生活のための収入元があるか)なども美術を見るヒントです。

シャバンヌ
貧しい漁師
1881
オルセー美術館
(ピカソ、青の時代の頃はシャバンヌが時代の寵児だった。当時の建造物の壁画を多く描いていた。)


アヴィニヨンの娘達(1907)(外部リンク)は生活費に困らない目途がついて描かれた作品なのだそうです。ピカソは自分を売るための策略家でもあったそうです。

また、ピカソの女性関係・・通常の倫理では許されないところが芸術家には許されていること、ピカソに限らず、一般社会が自制して言えない、禁じていたようなことも 文芸、芸術ならば、表現できたりしてきたことについても触れられました。

新百合ヶ丘の美術講座はこれから2か月夏休みがあります。そして秋からまた新しい講座が始まります。この休みの間に先生のお話をもとに 講座の復習もしてみたいです。

先生おすすめの本をいくつかご紹介します。

もっと知りたいゴッホ
圀府寺 司
東京美術
画像はゴッホ、糸杉と星の見える道、1890、クレラー・ミュラー美術館

もっと知りたいピカソ
大高保二郎、松田健児
東京美術
(画像はピカソ、泣く女、1937、テート・モダン、ロンドン)

ゴッホの絵本、うずまきぐるぐる
結城昌子
小学館
画像はゴッホ、星月夜、1888-89、ニューヨーク近代美術館

ピカソの絵本、あっちむいてホイ
結城昌子
小学館
画像はピカソ、座る女(部分)、1937,パリ国立ピカソ美術館

このほかにも本を紹介していただきました。

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