2017年1月27日金曜日

第12回 ミケランジェロ 「システィーナ礼拝堂」

今日は諸川春樹先生の「壁画が偉大だった時代を求めて」の最終講座でした。

ミケランジェロ(1475-1563)の生涯、主要作品、システィーナ礼拝堂の天井画についての解説を受けました。

どうしてミケランジェロが選ばれ、この形の天井画になったのか、それぞれの画の解説、制作過程、そして図像解説と 今回も盛りだくさんでした。

Michelangelo [CC BY-SA 3.0 
図像には
「予型論(タイポロギー)」 新約と旧約のテーマを予告と実現として結び付ける  というものがあるそうです。

By Clayton Tang (Own work) [CC BY-SA 3.0 

世界中からシスティーナ礼拝堂のフレスコ画を見に集まっていて いつも混雑しているそう。

もし、ローマに行くことがあれば 今回の諸川先生のレジュメで復習し、
 10倍程度の双眼鏡(オペラグラスじゃだめ)を持参し、身の回りを注意しつつ、
「これを!」というポイントを3つほどピックアップして、見るのが良いようです。

入り口付近の人間の大きさと奥の部分の人間の大きさがずいぶん違うそう。それは なぜかな、などと考えたり、修復後の色の美しさを見たり。

イタリア各地の壁画の旅に、いつか行ってみたいと思います。

先生ありがとうございました。

「最後の審判」については また、単発講座でお願いしたいと(先生と私たちの希望)と思っています。

<「美術Ⅱ新百合ヶ丘」 ・12回の西洋美術史講座を受講希望の方は、こちら(←リンク)をお読みください。>
<2017前期美術2は池上英洋先生による「西洋絵画を作った人々ー24人の変革者たち」(←リンク)です。>
<2017後期美術2も美術鑑賞をより楽しめる講座を企画しています。>



2017年1月13日金曜日

第11回 ラファエロの壁画

今回はラファエロ・サンツィオ(1483-1520)。
ローマの「ヴァティカンの諸間」のフレスコ画を中心に88枚の画像を見せていただきました。

ラファエロは15世紀までや同時代の巨匠の芸術作品をよく学び、吸収し、自分のものとして発展させた人です。そして人の意見を聞くバランスのある人でもあったそうです。
「アテネの学堂」の構図、描き方からもそれがよくわかります。
また、
プラトン←レオナルド・ダ・ヴィンチがモデル
幾何学のユークリッド←ブラマンテがモデル
哲学者ヘラクレイトス←ミケランジェロがモデル
いろいろ気を使ってます。



「パルナッソス」

この中にはラファエロの自画像があります。

かつて15世紀画家は「職人」でした。

しかしこの絵ではラファエロは知的な存在として中心に近い部分、ダンテやホメロスに並んで 月桂冠までかぶってます。






「ボルゴの火災」

原画はラファエロ、フレスコ画を描いたのは弟子。

この絵を後の時代のプッサン、ドラクロワ、いろんな画家が見に来たそうです。そして、マニエリスム、バロック、ロマン主義へと発展していったそうです。

ラファエロ工房の多くの弟子たちも各地へと。。





ヴァティカンの諸間で見落としてしまうかもしれないところも丁寧に解説していただきました。

<「美術Ⅱ新百合ヶ丘」 ・12回の西洋美術史講座を受講希望の方は、こちら(←リンク)をお読みください。>
<2017前期美術2は池上英洋先生による「西洋絵画を作った人々ー24人の変革者たち」(←リンク)です。>
<2017後期美術2も美術鑑賞をより楽しめる講座を企画しています。>