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2022年5月20日金曜日

第4回 ミケランジェロ『天地創造』『最後の審判』

 西岡文彦先生の西洋美術史講座、今回はミケランジェロを通していろいろ美術や画家たちを見つめるヒントをいただきました。

石工、画工、画家 ギルドの世界。

噓が本当のように描かれているところ。マリア様がもし立ったら身長が高すぎの人になる。

サン・ピエトロのピエタ
ミケランジェロ
1498年 - 1500年、サン・ピエトロ大聖堂


ミケランジェロのデッサン力。マサッチオをお手本に。ミケランジェロ13歳。

貢の銭・ペトロと収税吏
マサッチオ 1420代
ブランカッチ礼拝堂

ミケランジェロ
1488年から90年頃。
ミケランジェロによるデッサン
Staatliche Graphische Sammlung、ミュンヘン

そしてシスティーナ礼拝堂。絵の説明もいろいろしていただきました。

システィーナ礼拝堂
バチカン


ミケランジェロの作品、システィーナ礼拝堂の天井画は当時から多くの人が見ている有名なものです。ミケランジェロの構図、形を基にした多くの作品があります。知っていれば「これと同じ!」と気が付くそうです。

システィーナ礼拝堂 天地創造 部分
ミケランジェロ
1536年 - 1541年

十戒(映画)(1956)より

また、ミケランジェロ自身もほかの作品の構図なども参考にしています。

先生にいただいたヒントを基に「ひっかかる」ところがあれば 自分で調べてみてください、なによりも楽しめますよ、とのことでした。

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2019年11月29日金曜日

第9回 チェッリーニとジャンボローニャ:彫刻のマニエリスム

彫刻のマニエリスムもあるのですね!

チェッリーニ、バッチョ・バンディネッリ、アンマナーティ、ジャンボローニャを紹介していただきました。

彫刻においてもミケランジェロはお手本になる存在。後世の彫刻家に多大な影響を与えました。
メディチ家礼拝堂
ロレンツォ・ディ・ピエロ・デ・メディチの霊廟。
ミケランジェロの彫刻『夕暮』(en:Dusk)と『曙』(en:Dawn) の彫刻
1525-27


チェッリーニの「塩入れ」。ミケランジェロの彫刻のポーズ、使われています。
フランソワ一世の塩入れ(サリエラ)
チェッリーニ 1539-43
ウイーン美術史美術館
Kunsthistorisches Museum [CC BY 3.0 (https://creativecommons.org/licenses/by/3.0)]

拡大図
画像は
Cstutz [CC BY-SA 4.0 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0)]

ミケランジェロの影響がみられるアンマナーティ。ネプチューンの前にはミケランジェロの「あけぼの」のポーズに似ている像もあります。
アンマナーティ「ネプチューンの噴水」
1560-75
フィレンツェ シニョーリア広場
画像はG.Lanting [CC BY 3.0 (https://creativecommons.org/licenses/by/3.0)]

フィレンツェ、ロッジャ・ディ・ランツィにあるペルセウス。
政治的に威嚇するために彫刻は使われていたそうです。これは「ブロンズ」でできています。
チェッリーニ 「ペルセウス」
1545-54 
ロッジャ・ディ・ランツィ、フィレンツェ
こちらは大理石。群像で、炎のよう。体がうねっています。
ジャンボローニャ「サビニの女の略奪」
1581-83
ロッジャ・ディ・ランツィ、フィレンツェ
No machine-readable author provided. Thermos assumed (based on copyright claims). [CC BY-SA 2.5 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/2.5)]
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2019年11月22日金曜日

第8回 ヴァザーリ:宮廷芸術家の戦略

今回はルネサンス期美術の話で何度も耳にする「美術家列伝」を刊行したヴァザーリでした。
1554年からはコジモ大公のために働きます。ウフィツィ宮の造営も。

大変知的な存在の人で、「絵は読むもの」と考えていたそうです。

彼の絵画は「知的な人はここまで知っているぞ」という感じで ちょっと描き込みすぎ、と諸川先生がおっしゃっていました。

ミケランジェロやポントルモ、ロッソ・フィオレンティーノなどの「十字架降下」と比べてみてください。

ヴァザーリ キリストの十字架降下
1540頃 
カマルドり、サン・ドナート・エ・イラリアーノ聖堂

無原罪の御宿り
ルシファー、蛇、アダムとイヴなどいろいろ描かれています。これと
ムリョーリョの「無原罪の御宿り」と比較してみます。

ヴァザーリ 無原罪の御宿り
1541 ウフィツィ美術館

メディチ家を礼賛する天井画。コジモ1世が真ん中。

ヴァザーリ コジモ1世礼賛
1563-65 パラッツォ・ヴェッキオ
五百人大広間天井画


1563年に「アカデミア・デル・ディゼーニョ」という美術アカデミーを創立します。
モデルを使って描いてるのがわかります。ディゼーニョ という言葉は「素描」。素描を重視しました。
ヴァザーリ 聖母マリアを描く聖ルカ
1565 フィレンツェ ヴァザーリ美術館



ミケランジェロの墓。
 真ん中の像はミケランジェロで(素描)を意味しています。
下の3つの像は絵画、彫刻、建築の三姉妹を意味しています。

ヴァザーリ ミケランジェロの墓
画像はGiovanni DallOrto [Attribution]による
1570 フィレンツェ サンタ・クローチェ聖堂

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2019年9月27日金曜日

第1回 マニエリスム前夜:ミケランジェロとその時代


美術Ⅱ 19年後期講座 
多摩美術大学教授 諸川 春樹 先生による

「イタリア・ルネサンス美術の「奇想の系譜」-マニエリスムを楽しもう」
の講座が始まりました。


 今回はマニエリスムについての概説とミケランジェロについてでした。

「マニエリスム」は「ルネサンス」と「バロック」の谷間、宗教改革があった動乱、不安の時代の芸術です。
今回12回の講座リストで知っている芸術家は何人いましたか?
なじみのない名前も多かったことと思います。
これからの先生のお話が楽しみです。

* マニエリスムの特徴として、「蛇状形態」というものがあります。
ミケランジェロ 下に示した彫刻はルネサンス時代の「ダビデ」とは随分違っていますね。

ミケランジェロ
「メディチ家礼拝堂墓碑彫刻」1520-34

フィレンツェ、サン・ロレンツィオ聖堂メディチ礼拝堂
画像はRufus46 [CC BY-SA 3.0 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0)]


ミケランジェロ
「フィレンツェのピエタ」1547-55頃
フィレンツェ、大聖堂付属美術館

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2019年7月31日水曜日

2019年後期美術Ⅱ イタリア・ルネサンス美術の「奇想の系譜」-マニエリスムを楽しもう 

美術2 後期講座 @新百合ヶ丘
講座内容が発表されました!
毎回好評の諸川春樹先生です!
今から楽しみです!

美術Ⅱ 19年後期講座 

イタリア・ルネサンス美術の「奇想の系譜」-マニエリスムを楽しもう
多摩美術大学教授 諸川 春樹


『アダムの創造』(1508年 - 1512年) システィーナ礼拝堂(ヴァチカン)
ミケランジェロ・ブオナローティ


1 9/27(金) マニエリスム前夜:ミケランジェロとその時代
2 10/4(金) ピエロ・ディ・コジモ:原始にもどった芸術家
3 10/11(金) ジュリオ・ロマーノ:ラファエッロの威光の影
4 10/18(金) ポントルモ:憂鬱な時代に憂鬱な芸術家
5 10/25(金) パルミジャニーノ:ひたすら神秘を求めて
6 11/1(金) ブロンズィーノ:君主に奉仕するマニエリスト
7 11/15(金) ロッソ・フィオレンティーノ:フランスに流出した才能
8 11/22(金) ヴァザーリ:宮廷芸術家の戦略
9 11/29(金) チェッリーニとジャンボローニャ:彫刻のマニエリスム
10 12/13(金) ティントレット:バロック時代の先駆者
11 1/17(金) エル・グレコ:マニエリスムの光と影
12 1/24(金) アルチンボルド:宮廷の幻想絵画(まとめをかねて)

日本美術の世界では「奇想の系譜」が人気を集めています。この「奇想」は本来、イタリア・ルネサンス期のマニエリスムに端を発します。当時はまた、宗教改革に代表されるように、新たな時代へと世界が変貌を開始する不安定なものでもありました。それに芸術家たちはどのように対応したのでしょう。今回は日本美術に劣らぬその怪しい世界を、是非ご堪能ください。

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2018年1月12日金曜日

第10回 旧約聖書の物語3

お正月を挟んで習ったことがすっぽり抜け落ちてしまったようです。
今日は復習から始まりました。

ヨセフの物語。
フィレンツェ 洗礼堂。ギベルティの「天国の扉」にありますヨセフの物語から。
一つの絵の中にいくつもの場面が描かれています。これを「異時同図法」というそうです。。矢印のようにお話を読んでいきます。(だと思います。だんだん不安になって来ました。。ごめんなさい。)
ギベルディ 「天国の扉」
1425-52
フィレンツェ、洗礼堂

モーセのお話も詳しくありました。
モーセの頭に「角」がある理由も教えていただきました。

ミケランジェロ「モーセ」1515頃
ローマ、サン・ピエトロ・イン・ヴィンコリ聖堂
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2017年7月28日金曜日

「最後の審判」って何?

「最後の審判」って何?ミケランジェロの壁画を巡って。

諸川春樹先生による特別講座が開かれました。

1.「最後の審判」に類する主題
ラヴェンナ、サンタポリナーレ・ヌオヴォ聖堂 6世紀 羊とヤギを分ける

2.中世の「最後の審判」:最終審判者キリストと魂の計量
1130-40 オータン、サン・ラザール大聖堂 

3.ルネサンス期の「最後の審判」
ルカ・シニョレッリ「最後の審判」1499-1502、オルヴィエ-ト大聖堂

4.ミケランジェロの「最後の審判」1536-41

ミケランジェロ 最後の審判 (天使に羽がないです)


多くの映像で解説していただきました。

初めて知ったこと、知っているようで知らなかった、見ているようで見ていなかった多くの事柄がありました。

秋から 諸川春樹先生の「弱点克服!西洋美術の主題物語」(←リンク)が始まります。

海外旅行で色々な美術館や文化遺産を訪れることがございます。
また、東京都美術館、西洋美術館、BUNKAMURA, 森美術館、国立新美術館など よい展覧会が開かれれば見に行ったり、講演会や学芸員さんのギャラリートークに参加したりも致します。

そんな時、西洋美術史の基本知識を持っていたら、もっと面白いです。新百合ヶ丘は新宿から20分。川崎市はじめ横浜市、町田市、相模原市、東京都の方々も多く参加されています。一緒に楽しみましょう。

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2017年7月27日木曜日

<お知らせ>「最後の審判」って何?


美術特別講座のお知らせ
「最後の審判」って何?
ミケランジェロの壁画を巡って

日時:2017年7月28日(金) 10時30分〜12時00分(開場10時)

会場:新百合21ビル 地下2階 多目的ホール(川崎市麻生区万福寺1ー2ー2)

講師:多摩美術大学教授 諸川春樹先生

定員:18歳以上の川崎市または川崎近郊の市民300名

受講料:受講料は無料ですが資料代として当日受付にて1000円頂きます。

申し込み方法: こちら(←リンク)からインターネットで申し込みできます。
 または 配布の用紙にてFAXまたは郵送、事務局直接申し込みもできます。 

申込み〆切 7月21日(金)

25日(火)まで延長しています。

終了しました。ご参加ありがとうございます。


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2016年度後期大好評でした諸川春樹先生のフレスコ画

今回は
ミケランジェロの「最後の審判」に込められた秘密を、
注文の経緯や主題と表現の関係など、
さまざまな視点から解き明かします。
ローマ旅行の事前講義としても、
また後期に開始される
美術2「西洋美術の主題物語」への導入としても役立つことでしょう。


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2017年4月14日金曜日

第2回 ミケランジェロとラファエッロ

ジョットとマザッチョから「感情表現」と「遠近法」が当然となってきました。

今回は「ルネサンスの完成者」といわれる「ラファエロ」と「マニエリスムの創始者」ともいわれる「神のごときミケランジェロ」。二人とも15世紀後半~の同時代の芸術家です。

過去や同時代の芸術を勉強した軌跡、そしてどのように自分の作品を作りあげていったのか、解説していただきました。

有名な絵や彫刻も元となるものがある、芸術家も勉強している、考えてみれば当然なのですが、実際に画像を見せていただくと驚きます。


***

ラファエロは アングルの時代には「新古典主義」の規範となり、
その後の時代の「ラファエロ前派」というのは「ラファエロ以前兄弟団」という意味。
対立する「ロマン主義」のドラクロワはミケランジェロを崇拝。
死後の時代も大きな存在であり、ライバルなのですね。

…………


ミケランジェロが勉強した
<ヴェルデヴェーレのアポロン>(BC4C、2Cローマコピー)



ミケランジェロの<ダヴィデ>(1501)



by Sailko



ダヴィデの隣(屋外)に配置されるはずだったミケランジェロの<ヘラクレスとカクス>(1525-28頃)(マニエリスムになってます)。



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<2017後期美術2も美術鑑賞をより楽しめる講座を企画しています。>




2017年1月27日金曜日

第12回 ミケランジェロ 「システィーナ礼拝堂」

今日は諸川春樹先生の「壁画が偉大だった時代を求めて」の最終講座でした。

ミケランジェロ(1475-1563)の生涯、主要作品、システィーナ礼拝堂の天井画についての解説を受けました。

どうしてミケランジェロが選ばれ、この形の天井画になったのか、それぞれの画の解説、制作過程、そして図像解説と 今回も盛りだくさんでした。

Michelangelo [CC BY-SA 3.0 
図像には
「予型論(タイポロギー)」 新約と旧約のテーマを予告と実現として結び付ける  というものがあるそうです。

By Clayton Tang (Own work) [CC BY-SA 3.0 

世界中からシスティーナ礼拝堂のフレスコ画を見に集まっていて いつも混雑しているそう。

もし、ローマに行くことがあれば 今回の諸川先生のレジュメで復習し、
 10倍程度の双眼鏡(オペラグラスじゃだめ)を持参し、身の回りを注意しつつ、
「これを!」というポイントを3つほどピックアップして、見るのが良いようです。

入り口付近の人間の大きさと奥の部分の人間の大きさがずいぶん違うそう。それは なぜかな、などと考えたり、修復後の色の美しさを見たり。

イタリア各地の壁画の旅に、いつか行ってみたいと思います。

先生ありがとうございました。

「最後の審判」については また、単発講座でお願いしたいと(先生と私たちの希望)と思っています。

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<2017前期美術2は池上英洋先生による「西洋絵画を作った人々ー24人の変革者たち」(←リンク)です。>
<2017後期美術2も美術鑑賞をより楽しめる講座を企画しています。>