諸川春樹先生の西洋美術史講座、麗しの中世ゴシック絵画、今回もどの絵も麗しかったです。
国際ゴシック:神聖ローマ帝国皇帝カール4世の宮廷(プラハ)にはヨーロッパ各地から美術家が集まり、ボヘミア派が形成されました。
当時、画家は旅行したりもしているようです。馬があるのでイタリアなどにも行けます。フランドルもドイツも案外近い。川もある。パリの写本画の影響もあります。ルネッサンス以前の祭壇画に遠近法や空気遠近法の表現があるとお話がありました。
国際ゴシックで描かれる人物像の特徴の説明もありました。
また、北方では彫刻が先行し、祭壇の彫刻を守るための祭壇画(扉のような感じ)となっていたりもするそうです。
聖人聖女については繰り返し説明があります。諸川先生は時々「テスト」をくださいます。アトリビュート、持物をもとに、これは誰でしょう?と問われるのですが、そういうことを心の中で答えたり、違う画家による同じ場面、表現の違いを具体的に見せてくださるところも楽しいです。
聖ヴェロニカ
聖ヴェロニカ 1420頃 ヴェロニカの画家 ミュンヘン、アルテ・ピナゴーク |
聖ヴェロニカ ロベール・カンパン 1410 シュテーデル美術館 |
聖ヴェロニカ メムリンク 1470 ナショナルギャラリー(ワシントン) |
典型的な国際ゴシックの絵、上部ライン地方の画家による「パラダイスの小園」。聖人聖女がたくさん。美しいです。
パラダイスの小園 1410-20 上部ライン地方の画家 フランクフルト・シュテーデル美術研究所 |
マギの礼拝 1442頃 ロッホナー ケルン、大聖堂 |
薔薇園の聖母子 1448 ロッホナー ケルン、ヴァルラフ・リヒャルツ美術館 |
聖人名がわかりますか?
教父の祭壇画 1480 パッヒャー ミュンヘン、アルテ・ピナゴーク |
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