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2021年7月30日金曜日

第12回 おわりに--質問・感想などへのお答え

 篠塚千恵子先生による西洋美術史講座、最終回でした。

受講生からの質問カードのお答えなどしていただきました。

Q ギリシア「絵画」がどうして残らなかったのか?

  板絵は残りにくい。奇跡的に発見されたものは赤絵式技法に似ているようです。

     

コリントス、 pistaで発見 板絵
BC540-530
アテネ国立考古学博物館

 壁画 フレスコ画

闘牛士フレスコ クノッソス宮殿
BC1500 クレタ島
Heraklion Archaeological Museum, CC0, via Wikimedia Common

Q ギリシア時代の珍しい形の陶器を見ました。気になります。

    カンタロスやリュトンなど 変わった形もある。

サテュロスのカンタロス
BC420頃
メトロポリタン美術館, CC BY 2.5, via Wikimedia Commons

ロバのリュトン
Walters Art Museum BC450

(入れた画像は先生に見せていただいたものと同じかはわかりません。)

用途についてのお話もありました。


Q 日本国内で常設でギリシア美術の見られる博物館は?

   いくつかご紹介いただきました。

などなど、その他 受講生のいろんな問いに答えていただきました。

疑問はつきませんが、実際に受講すると 先生に質問もできます!!。

篠塚先生 12回にわたり ありがとうございました。


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2021年7月23日金曜日

第11回 擬人像と寓意画

 篠塚千恵子先生による西洋美術史講座、今回は擬人像と寓意画についてでした。

ギリシア時代の板絵や壁画はほとんど失われてしまったけれど ローマの文人たちがギリシアの絵画についての文章を残しています。

2世紀の作家「ルキアノス」が伝えてくれた ギリシアの大画家 アペレス(前4C)の《誹謗》の絵。 ボティチェリが絵を復元して描いています。様々な擬人像が描かれていることがわかります。描かれているそれぞれの人物は誹謗、無知、嫉妬、などの擬人像です。

ボッティチェッリ画『アペレスの誹謗』
ウフィツィ美術館
 1496 - 1497頃

愛(アフロディテ)をめぐる擬人像たち

エトルリアから出土した赤像式ヒュドリア 陶画家はメイディアスの画家 フィレンツェ考古学博物館蔵 の画像など見せていただきました。

それぞれの像には幸福を感じるような意味があります。


ギリシア陶器画にはギリシア世界が拡大されていることが読み解ける、場所を表す地理的擬人像がわかるものもあります。

エウロパの略奪 BC375-350
Assteasのサイン パエストゥム
パエストゥム(イタリア)で作られた陶器


西洋美術での擬人像がギリシア時代からつながっていることに驚きました。


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2021年7月16日金曜日

第10回 ギリシアの擬人像について

 篠塚千恵子先生による西洋美術史講座、今回はギリシアの擬人像についてでした。

いろいろな彫刻がありますが、それは神なのか、擬人像なのか境界が曖昧なのだそうです。

抽象概念や自然現象を表す擬人像・・・・争い、平和、太陽、月。都市、国、島などなど。

ギリシアの彫刻、その後つながる絵画、パルテノン神殿の破風彫刻などを読み解きながら説明していただきました。

ニケ 勝利の擬人像

パイオニオスのニケ BC420
翼が失われている。サモトラケのニケより古い。

民衆を導く自由の女神
ドラクロワ 1830
ルーブル美術館

パルテノン神殿の彫刻は物語の中の時間と空間を擬人像で語っています。

パルテノン神殿東破風彫刻 BC447 ~ 433頃
大英博物館
© Marie-Lan Nguyen / Wikimedia Commons

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2021年7月9日金曜日

第9回 美術でたどる古代オリンピック競技

 篠塚千惠子先生のギリシア美術の講座、今回は「古代オリンピック」でした。

オリンピック期間中は 戦争は休戦期間になったそうです。

陶器画にいろいろな競技の様子が残っていて、古代オリンピックの様子がわかり、楽しいお話でした。

スタディオン走、武装競走、五種競技、格闘技、競馬競技など陶器画や彫刻などで見せていただきました。


幅跳びでは手に「ふりこ」に使う重りを持っていたそうです。

Unknown. Currently held by the Antikenmuseum Basel und Sammlung Ludwig. Inventory number KA 425 (Beazley Archive Pottery Database number 205075). Copyright permission sought from and granted by Antikenmuseum after advice from the National Archaeological Museum, Athens., CC BY-SA 4.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0>, via Wikimedia Commons
レスリング アテネ国立考古学博物館 BC510
クーロス台座
National Archaeological Museum of Athens, CC BY-SA 2.0 DE <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/2.0/de/deed.en>, via Wikimedia Commons


ボクサー ブロンズ像。 手に小手をしていて顔は潰れています。

Walters Art Museum, Public domain, ウィキメディア・コモンズ経由で
BC100


ゼウス神殿 ルーブル美術館にある復元モデル



ゼウス神殿とパルテノン神殿の彫刻の話はつきることがありません。

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2021年6月25日金曜日

第8回 ギリシアの祭儀と美術表現

 篠塚千恵子先生による西洋美術史講座 今回は第8回、アテネの第パンアテナイア祭の運動競技祭の商品として作られたアンフォラの「陶器画」のお話でした。

4年に1度 パンアテナイア祭の大祭が開催され、運動競技、音楽競技などがあり、商品はアンフォラに入ったオリーブ油だったそうです。

最大の行事はアテナポリアスへ新しい衣装を運ぶ大行列で,その様子はパルテノンのフリーズの彫刻に描き出されているそうです。

商品のアンフォラはA面には「アテナ」、B面にはその競技の様子が描かれています。

A面にアテナを描くのはお決まりだったそうです。

ギリシアの「お祭り」(オリュンピア祭もお祭りの一つ)がいろいろあったということも知って驚きました。

バーゴン・グループ A面のアテナ
BC560頃 大英博物館

左は走っているところ 右は表彰のシーン
アキレウスの画家 ボローニャ考古学博物館
Sailko, CC BY 3.0 <https://creativecommons.org/licenses/by/3.0>, via Wikimedia Commons


ヴァチカーノ美術館
A面とB面がわかりやすいのでのせました。
HombreDHojalata, CC BY-SA 3.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0>, via Wikimedia Commons

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2021年6月18日金曜日

第7回 ギリシア陶器画の魅力

 篠原千恵子先生による西洋美術史講座、今回は前回に引き続き陶器画についてでした。

その前に まず、受講生からの質問にも答えてくださいました。

Q ギリシア彫刻とローマンコピーの彫刻との目的の違い。。

ギリシア彫刻は神への「奉納群像」だったりもするけれど、ローマンコピーは 別荘などの「装飾」だったりする。

エレクテイオンのカリアティード・ポーチ
(アテネ、紀元前421年 - 紀元前407年)
画像はwiki cc表示2.5

ヴィッラ・アドリアーナ
ティボリ ハドリアヌス帝の別邸

Qギリシア彫刻のアルカイック期とクラッシック期ではずいぶん表現が違うがどうして?

 政治的な問題もあるけれど、技術の進歩(青銅から鉄ののみへ変化)もある。


*******


今回は 陶器に描かれている 当時の「宴」の様子のお話を交えながら、赤像式、黒像式、バイリンガル陶器、器の形などの説明をして頂きました。

赤絵式腹部アンフォラ ベルリンの画家
BC500-490頃
シレノスのオレイマコスとヘルメス
Sailko, CC BY 3.0 <https://creativecommons.org/licenses/by/3.0>, via Wikimedia Commons

カンタロスという器や葡萄酒を持って宴会へ行く途中の図だそうです。


 「ヴァチカン美術館」にある素晴らしい陶器は バチカンに行ったときには忘れずに必ず見てくださいね、ということでした。

エキセキアス画 黒像式アンフォラ
アキレウスとアイアスの将棋図
ヴァチカン美術館 BC530頃


ヴァチカン美術館 ギリシアの陶器の部屋の様子 リンク

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2021年6月11日金曜日

第6回 ギリシア陶器画への誘い

 篠塚千惠子先生による西洋美術史講座、今回は第6回、ギリシア陶器画についてでした。

受講生からの「質問」のお答えもしてくださいました。

西洋美術史の「蛇」について。アダムとイブで悪いイメージもあったりもするのですが、第1回のお話ではいいイメージでした。再生のシンボルでもあったりもするそうです。

下半身が蛇のケクロプス。 ほかにもいろいろ説明してくださいました。

Attic red-figure kylix from Tarquinia (Italy), 440-430 BC. Birth of Erichthonios. Antikensammlung Berlin, Altes Museum,
 CC BY-SA 4.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0>, via Wikimedia Commons


ギリシアの陶器について、黒像式技法、赤像式技法、バイリンガル陶器、白地彩描技法、器形と用途など基本的な事柄の説明がありました。



デュビロンのアンフォラ
アテネ国立考古学博物館

エトルリア人が好んだため、ギリシアからたくさん輸出され、イタリアエトルリア半島にたくさん残っているそうです。

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2021年6月4日金曜日

第5回ギリシア美術の多義的裸体像(女性裸体を中心に)

 篠塚千恵子先生による西洋美術史講座、第5回。

もともとのギリシア美術では「男性は裸体」「女性は着衣」で表現だったのですが、プラクシテレス(B.C.4cの人)がギリシアのクニドス島で

「着衣のウェヌス」と「裸体のウェヌス」像をの2体を作り、評判となったそうです。裸体のウェヌスは女性のヌード像の始まりと言われています。

ギリシア時代のものは残っておらず、ローマンコピーが残っています。

プラクシテレス作 「クニドスのアフロディテ」の
ローマ時代の模刻
ローマ ヴァチカン美術館
原作はB.C.4c半頃

B.C.150年頃の原作に基づくハドリアヌス時代の模刻
「カピトリーノのヴィーナス」
ローマ カピトリーノ美術館







プラクシテレスの像を元にし、ローマンコピーのヴィーナス像、その他、後世たくさんのヴィーナス像が表現されていくことになります。

ティツィアーノ
聖愛と俗愛
1515年 ボルゲーゼ美術館



なぜ、着衣と裸のヴィーナス2種類のヴィーナス像が彫られたかの理由の推測の説明もありました。

***************************

このような裸体表現の出現にはその予告となるような彫像があったそうです。

水に濡れ、衣がぴったりと体に張り付いているアフロディーテの表現されている玉座。

ルドヴィシの玉座
ローマ国立美術館 B.C.470/460頃


ギリシャ美術の彫像については

和辻哲郎「イタリア古寺巡礼」という本がとても美しい日本語で的確に表現されていて、とてもおすすめだそうです。

毎回 参考になる本を紹介してくださいます。


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2021年5月21日金曜日

第3回《ラオコーン》はギリシア美術なのか。

 篠塚千恵子先生による西洋美術史講座、第3回、《ラオコーン》はギリシア美術なのか。


ラオコーン像
バチカン美術館, CC BY-SA 3.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0>, ウィキメディア・コモンズ経由で



この彫刻は1506年にローマのブドウ畑で発見され、ヴァチカン宮殿のヴェルデヴェーレの彫刻庭園に設置されました。ミケランジェロはブドウ畑での発掘を見に行ったそうです。

ラオコーン伝説、プリニウスの話、ヘレニズムバロック、修復前のラオコーン(ラオコーンの右腕は20世紀に発見された)いろいろな側面からお話しして頂きました。

ローマ近郊 スペルロンガの海の洞窟にティベリウス帝の夏の別荘があって、たくさんの彫刻が飾られていたとのこと。

これにも驚きました。


ミケランジェロはじめいろいろな芸術家が影響を受けているそうです。

ルネサンス期のギリシア人画家エル・グレコが描いたラオコーン(1604年 - 1614年)。ワシントン・ナショナル・ギャラリー所蔵。



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2021年5月14日金曜日

第2回 ローマンコピーとギリシア彫刻

 篠塚千恵子先生による西洋美術史講座、ギリシア美術、第2回です。

ルネッサンスから19世紀中期までの古典主義美術ではローマンコピーの彫刻を古代ギリシア美術と思ってきた。けれど、それは純粋なギリシア美術ではなくて模作。

ローマ人が賞賛して集めていたのは 長い歴史のある「ギリシア美術」の中の時代的には主にクラッシック期。

それをローマ人が「ギリシャ彫刻」として、模造したのだけれど、「本物」はブロンズだったりもするので溶かされてなくなり、現在に伝えられていないものが多い。模造されたローマンコピーはいくつも同じようなものをつくっていたりなどもする。

大理石で模造されたローマンコピーには均衡して立たせるためにブロンズ像の本物にはなかったつっかえ棒のような棒(円柱)がついていたりする。

そのコピーはルネッサンス期に発掘で発見されたりして、古代彫刻として収集される。絵にも描かれた。

順を追って説明して頂きました。画像も見せて頂きました。プリニウスの博物誌の彫刻家たちの項も教えて頂きました。

先生に見せて頂いた有名なローマンコピー。ユリウス2世の「彫刻庭園」ヴァチカン宮、ヴェルデヴェーレの宮殿にあったもの。

ヴェルヴェデーレのアポロン
レオカレス(BC360-330頃活躍)の原作に基づくローマンコピー
ヴァチカン美術館 八角形の中庭
Livioandronico2013, CC BY-SA 4.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0>, via Wikimedia Commons



眠れるアリアドネ(ルネサンス期にはクレオパトラ)
おそらく2世紀のローマンコピー
ヴァチカン美術館 彫刻ギャラリー
Wknight94, CC BY-SA 3.0 <http://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/>, via Wikimedia Commons




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2021年2月19日金曜日

2021前期美術Ⅱ ギリシア美術の魅惑の扉を開く

2021前期美術Ⅱの講座 スケジュールが発表されました。

申し込みが始まっています。 会場でお会いしましょう。


 ギリシア美術の魅惑の扉を開く

ラオコーン バチカン美術館



講師 元武蔵野美術大学教授  篠塚 千惠子先生

ギリシア美術は西洋の古典主義美術の源としてよく知られていますが、それはこの美術のほんの一面に過ぎません。ここでは、ギリシア美術の豊かな多面性を示すトピックをいくつか設け、それらの扉を開いてこの美術の新鮮な魅力に迫りたいと思います。

1   4/16(金)はじめに

5/14(金)ローマンコピーとギリシア彫刻

5/21(金)《ラオコーン》はギリシア美術なのか

5/28(金)ギリシア美術のキーワードとしての裸体像

6/4(金)ギリシア美術の多義的裸体像

6/11(金)ギリシア陶器画への誘い

6/18(金)ギリシア陶器画の魅力

6/25(金)ギリシアの祭儀と美術表現

7/9(金)美術でたどる古代オリンピック競技

10 7/16(金)ギリシアの擬人像について

11 7/23(金)擬人像と寓意画

12 7/30(金)おわりに


※毎回10:30から12:00 新百合21ホールにて。


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この講座の場合、いつも定員に達していないので
毎回締め切り後でも
引き続き受講生を先着順で募集しています。
いい講座で参加費もお安いのでお申し込みご参加お待ちしています。



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