2021年7月23日金曜日

第11回 擬人像と寓意画

 篠塚千恵子先生による西洋美術史講座、今回は擬人像と寓意画についてでした。

ギリシア時代の板絵や壁画はほとんど失われてしまったけれど ローマの文人たちがギリシアの絵画についての文章を残しています。

2世紀の作家「ルキアノス」が伝えてくれた ギリシアの大画家 アペレス(前4C)の《誹謗》の絵。 ボティチェリが絵を復元して描いています。様々な擬人像が描かれていることがわかります。描かれているそれぞれの人物は誹謗、無知、嫉妬、などの擬人像です。

ボッティチェッリ画『アペレスの誹謗』
ウフィツィ美術館
 1496 - 1497頃

愛(アフロディテ)をめぐる擬人像たち

エトルリアから出土した赤像式ヒュドリア 陶画家はメイディアスの画家 フィレンツェ考古学博物館蔵 の画像など見せていただきました。

それぞれの像には幸福を感じるような意味があります。


ギリシア陶器画にはギリシア世界が拡大されていることが読み解ける、場所を表す地理的擬人像がわかるものもあります。

エウロパの略奪 BC375-350
Assteasのサイン パエストゥム
パエストゥム(イタリア)で作られた陶器


西洋美術での擬人像がギリシア時代からつながっていることに驚きました。


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