松浦弘明先生の西洋美術史講座、第9回、1430年代の初期ルネサンスについてお話ししていただきました。
前回お話があった革新的な「マザッチョ」ですが すぐに受け入れられたわけではなく、「レオナルド」の時代になるまでには ある部分は受け入れられ、受け入れられない部分もあった とのことでした。
「フラ・アンジェリコ」「フィリッポ・リッピ」「ウッチェロ」についてマザッチョが受け入れられ 融合していった部分などを見ていきました。
時代の変化を見るときは「同じテーマ」を扱ったほかの作品を仔細に見て違いを調べるとよいそうです。「受胎告知」や「聖母子像」など比較しつつ見ていきました。
「受胎告知」についてはルカ伝1章26-28に詳しく記されていて、マリアの心情変化が3段階で語られているそうなのです。そのどの段階を描いているかでマリアの雰囲気(戸惑っている、受け入れている)が違うのだそうです。
細かい部分についてのお話しもありましたので、画像を大きくして復習してください。
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フラ・アンジェリコ コルトーナ祭壇画 1432頃 CC BY-SA 4.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0>, via Wikimedia Commons |
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ロレンツォ・モナコ 1418頃 アカデミア美術館、フィレンツェ (イタリア) |
ロレンツォ・モナコ 1423頃 バルトリーニ・サリンベーニ礼拝堂 Miguel Hermoso Cuesta, CC BY-SA 4.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0>, via Wikimedia Commons |
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マザッチョ 1426 ロンドンナショナルギャラリー |
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フラ・アンジェリコ(絵画)とギベルティ リナイオーリの壁祭壇 1433 サン・マルコ美術館、フィレンツェ Lorenzo Ghiberti, CC BY-SA 3.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0>, via Wikimedia Commons |
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フィリッポ・リッピ 1437 タルキニアの聖母 国立アンティカ美術館、ローマ |
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