諸川春樹先生の特別講座、<絵画は劇場になった!-絵画と演劇との関係をめぐって(空間編)>もとても驚く講座でした。本当に楽しく講座を受けました。ありがとうございます。
演劇が盛んになると 小道具や大道具、舞台背景などが本格的に発達していきます。その様子が絵画に現れたり、そのころ絵画で発明された「遠近法」の表現が舞台背景として取り入れられていったりと興味深い絵画や文化事情などのお話に驚かされました。
紹介された中のいくつかの画像を貼りますので 大きくしてご覧ください。
大天使ガブリエルの光輪のヘッドギアと羽根のランドセル‼
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デル・コッサ「受胎告知」 1470頃 ドレスデン美術館 |
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ボッティチェリ 神秘の降誕 1501 ロンドン・ナショナルギャラリー |
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ブルネスレスキの演劇装置「受胎告知」本物の1/25スケール フィレンツェ 15-16世紀サン・フェリーチェ教会で演じられたものの模型での復元 |
(先生からご紹介はありませんでしたが、興味深いYouTubeがありましたのでシェアします。)
15世紀にウィトルウィウス(BC1世紀の建築家)の『建築論』が再発見され、そこに記された古代劇場の簡単な記述が「古代の劇場の再現」となっていきます。遠近法も舞台背景に適用可能?と考えられていきます。
ペルッルィ 遠近法の間 1515-17 ローマ ヴィッラ・ファルネジーナ |
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セバスティアーノ・セルリオ (建築や遠近法についての著作より)「舞台背景(悲劇)」 1544頃 |
遠近法の舞台背景が絵画へも適用されていきます。(悲劇の舞台にはオベリスクと円柱があります。)
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パリス・ポルドーネ バテシバの水浴 1549頃 ケルン、ヴァルラフ=リヒャルツ美術館 |
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ティントレット 弟子の洗足 1547 プラド美術館 |
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二コラ・プサン アシュドドの疫病 1630 ルーブル美術館 |
このような時代背景があって、宮廷から都市の中の演劇空間へ独立した劇場「テアトロ・オリンピコ」が建てられることになります。
建築家パッラディオ テアトロ・オリンピコ 1580-83 ヴィンセンツァ |
テアトロ・オリンピコの動画を挿入しました。
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