松浦弘明先生の西洋美術史講座 第11回初期ルネサンス美術の展開 1450年代の動向でした。
松浦先生がイタリア美術が好きな理由は「画家が描いた場面が追体験できる」からなのだそうです。美術館で感じるのと違います。
アンドレア・デル・カスターニョの「最後の晩餐」は「女子修道院」の食堂に描かれたもので右上の窓があります。実際の空間と光の関係が感じられます。
アンドレア・デル・カスターニョ 1447年ごろ フィレンツェ サンタポローニャ修道院 I, Sailko, CC BY-SA 3.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0>, via Wikimedia Commons |
また、ピエロ・デッラ・フランチェスカの「キリストの洗礼」や「キリストのむち打ち」についても詳しくお話ししていただきました。彼の絵はつるんとしていて当時のよく見かける絵画の趣とはちょっと異なっています。
数学に強い人だったそうで、一点透視図法など形に関することや 政治のこと⇒聖書に書かれているがその時代に大切なことを重ねて視覚化していること、など教えていただきました。
また、トスカーナの小さな町サンセポルクロ の教会にあったが何世紀にもわたり忘れ去られていたピエロ・デッラ・フランチェスカの「キリストの洗礼」がコレクターによってロンドンに渡り、公開されたのは1861年のこと、セザンヌもそれを見て影響を受けたのでは?とのお話しにも驚かされました。
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ピエロ・デッラ・フランチェスカ キリストの洗礼 1452-55頃 ロンドン ナショナルギャラリー |
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セザンヌ サン・ヴィクトワール山 1887頃 ロンドン コート―ルドギャラリー |
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キリストのむち打ち ピエロ・デッラ・フランチェスカ 1455頃 ウルビーノ マルケ国立美術館 |
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