2024年11月8日金曜日

第5回 ジョットの影響

 松浦弘明先生の西洋美術史講座、「ジョット」で絵画に革新が起こった後、ジョットをどう消化していったか、どう反発していったかの説明がありました。ロレンツェッティ兄弟やシモーネ・マルティーニなどを紹介していただきました。

同じ場面二つを並べて比較していくと、どう変わっていったのかがよくわかるそうです。

ピエトロ・ロレンツェッティ
『最後の晩餐』
アッシジのサン・フランチェスコ聖堂下堂
1310年代後半

ジョット
最後の晩餐
1303-05
スクロヴェーニ礼拝堂

ピエトロ・ロレンツェッティ は構図が△になっていてイエスがはっきりとわかる、建築や服装、人々が同時代的、月も出ていて夜とはっきりとわかります。猫ちゃんもいますよ。
マタイ福音書、ヨハネ福音書での最後の晩餐についての記述を読みながら解説していただきました。

ピエトロ・ロレンツェッティ
イエスの逮捕
アッシジのサン・フランチェスコ聖堂下堂
1310年代後半


ジョット
ユダの接吻
スクロヴェーニ礼拝堂
1303-05


ジョットは「松明」を持っていることでで夜だとわかります。ロレンツェッティの方は空も暗く、星も見え、月の位置で時間が経過し明け方だとわかります。そのほか異なっているところを比べていきました。


受胎告知の場面についてもジョット、シモーネ・マルティーニそのほか時代の比較をしました。
シモーネ・マルティーニ(共同制作)
1333
受胎告知
ウフィツィ美術館

アンブロージョ・ロレンツェッティ
受胎告知
1344
シエナ国立美術館

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2024年10月25日金曜日

第4回スクロヴェーニ礼拝堂装飾の魅力

 松浦弘明先生の西洋美術史講座、「西洋美術史入門-プロト・ルネサンスと初期ルネサンス」、今回はスクロヴェーニ礼拝堂装飾の魅力についてお話ししていただきました。

イリュージョンは芸術の基本、スクロヴェーニ礼拝堂では礼拝堂の空間全体をカンバスのように見立てていて、場面間に連続性があります。「どこに立って」「どう見ていたか」という説明がありました。

どのように回ってどこで立ちどまりキリストのお話を聞くか、悪徳と美徳を体感するか、想像していきます。

スクロヴェーニ礼拝堂のジョットの絵画は一枚づつ見るのではなく、その空間で感じることが大切なようです。

イタリアは遠いですが、徳島県に「大塚国際美術館」があり、そこで同じ空間が体験できるので行ってみるといいとお勧めされました。


Cappella degli Scrovegni - scheme (EN) by shakko
スクロヴェーニ礼拝堂の内部絵画の配置図
(松浦先生配布のものではありません。)
ウィキメディアから

二つの場面を一セットとしてみるものもあります。
Cappella degli Scrovegni Padova 16
ゴルゴタへ向かうキリストとキリストの磔刑
FrDr, CC BY-SA 4.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0>, ウィキメディア・コモンズ経由で
Right wall (2) - Capella degli Scrovegni - PAdua 2016
キリストの埋葬とキリストの復活
© José Luiz Bernardes Ribeiro
<キリストの昇天>と<聖霊降臨>
© José Luiz Bernardes Ribeiro

Cappella degli Scrovegni (Padua) - Interior 02
<キリストが昇天>してその方向をたどると天井にパントクラトールのキリストが。
そこからまた視線を落とすと<聖霊降臨>の場面になります。
Derbrauni, CC BY-SA 4.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0>, ウィキメディア・コモンズ経由で

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2024年10月11日金曜日

第3回 ジョットの革新

 松浦弘明先生の西洋美術史講座、今回は「ジョットの革新」でした。


前回に引き続き聖母子像の変遷を見ていきました。

私たちは「その時代の目」となって絵を見ることが肝要だそうです。

ジョットの<オニサンティの聖母>はその時代 革新的だったそうです。

どこが革新的だったのか?

空間表現は当時最先端のゴシック建築となっています。天使の位置、玉座、なども細かく見ていきました。

ジヨット
1305-10頃
オンニサンティの聖母
ウフィツィ美術館


昨年の松浦先生の講座で説明がありましたが、彫像について、ロマネスク時代(彫像が柱と一体化している)→浮彫力が進み柱から彫像がだんだん自立してくる といった時代の変化と同じことが絵画でも起こっていたと考えられるそうです。
ジョット
最後の晩餐
1303-05
スクロヴェーニ礼拝堂
参考 2024 2月松浦先生講座 盛期中世美術(2)聖堂装飾(←リンク)

最後の晩餐を例に ジョットとそれ以前の作品との比較で革新性を見ていきました。

The Last Supper (San Marco)
ヴェネツィア サンマルコ寺院
1170頃
作者不詳 (モザイク)

次回もスクロヴェーニ礼拝堂の壁画について詳しく説明していただけます。

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