西岡文彦先生の西洋美術史講座、今回はフェルメール。
これまでと違って「無名の市民」が絵画の主人公となってきます。
フェルメールのいたデルフトで家政婦が主人公の絵が描かれたのには意味があります。
国政の礎は家政にあり。醸造ビールも作られていたデルフトでは清潔さも求められていました。
ヨハネス・フェルメール 牛乳を注ぐ女 1657年 - 1658年頃 アムステルダム国立美術館 |
国際性が感じられる最先端ファッション。
----フランスから輸入された巨大フェーク真珠、日本の影響のある和服風服装、中東の雰囲気が感じられるターバン、輸入品であるウルトラマリンブルーを使った青。
昔と現代の感覚をまぜこぜにせず、絵をきちんと見て その時代の大切だったもの、美を感じること。(これらの絵には現代の考えでの憶測の解釈も多すぎます。)
ヨハネス・フェルメール 真珠の耳飾りの少女 1665年頃 マウリッツハイス美術館 |
絵は時代の証言でもあります。商業用だった手紙が恋文として普及してきました。
フェルメールの絵にも描かれています。
先生がお持ちの「封蝋」。画像を見せていただきました。
ヨハネス・フェルメール 手紙を書く女と召使 1670-72年 アイルランド国立美術館 (封蝋が下に落ちています。) |
封蝋 西岡先生所持品 |
フェルメールの絵の画題について、当時のオランダ市民社会で絵が売られていた様子なども教えていただきました。
ドールハウスのお話も印象に残りました。
次期 秋の講座を企画中です。
今回のようにZOOMでの配信も予定されています。
自宅からも受講できますので
遠方の方も次期講座を楽しみにしてください。