西岡文彦先生の西洋美術史講座、今回はレンブラント。けれど、お話はラファエロから始まりました。
「レンブラントのその時代のその世界に身を置いてみる。レンブラントも現代の私たちと同じようにいろいろなことで悩みながら生きていた。それがわかると画家がずっと自分に近くなる。」
レンブラントの時代では「ラファエロ」がどんな画家よりも敬愛されていました。ラファエロの絵画がなによりも素晴らしいと考えられていたそうです。
また、バルダッサーレ・カスティリオーネの著した「廷臣論」という本が大ベストセラーだったそうです。そこには 「いつも泰然自若としていて努力のあとを見せない」のが尊敬される貴族のあかし、といったことも書かれているそうです。
ラファエロ 1514–1515年 バルダッサーレ・カスティリオーネの肖像 ルーブル美術館 |
レンブラントは1939年、アムステルダムで競売にかけられていたこの絵画をスケッチしています。このころの人生は絶頂期。
バルダッサーレ・カスティリオーネの肖像 1639 レンブラント ウイーン アルべルティーナ |
レンブラント 石の敷居に寄りかかる自画像、 1639年 エッチング、ワシントンDC国立美術館 |
レンブラントの自画像からは本人の心情がうかがえます。レンブラントの生活と重ね合わせてみます。
自画像 レンブラント 1640 ナショナルギャラリー、ロンドン |
1669年レンブラントは貧困のうちに没します。
1669年付けの63歳の自画像 レンブラント ナショナルギャラリー、ロンドン |
その時代のこと、ルネサンスとのかかわり、『夜警』、レンブラント光線についてなど いろいろなお話を伺いました。
次期 秋の講座を企画中です。
今回のようにZOOMでの配信も予定されています。
自宅からも受講できますので
遠方の方も次期講座を楽しみにしてください。