対抗宗教改革:カトリック教会内部での改革がありました。北イタリアのトレントで公会議がありました。
宗教美術制作についてもカトリック教会からの要請があったのです。
主題や、品位の重視、わかりやすく、写実的で、見るものの心に強く働きかける。。など。
高橋裕子先生からいろいろな画像を見せていただきました。
★カラヴァッジョ。正面の聖マタイと天使は書き直しを命じられ書き直されたもの。
両側の絵は上の窓からの光の効果も考えられ描かれています。
カラヴァッジョ<聖マタイの召命><聖マタイと天使><聖マタイの殉教> コンタレッリ礼拝堂 1600 ジオビア, CC BY-SA 3.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0>, attraverso Wikimedia Commons |
★グエルチーノ <キリストの死を悼む二人の天使>
銅板に描かれた小さい絵。個人用に描かれたものだと思われます。
グエルチーノ <キリストの死を悼む二人の天使> 37cm×44cm 銅板に描かれている ロンドンナショナルギャラリー 1617-18頃 |
★下のカラッチの絵も大きくはありません。
個人の礼拝用に描かれたものではないかということです。。絵の前でひざまずいて礼拝するように絵を見上げると、十字架の見え方も違ってくるそうです。
カラッチ<アッピア街道で聖ペテロに現れるキリスト> 77.4×56.3cm 1601~02 ロンドンナショナルギャラリー |
★ベルニーニの<聖テレサの法悦>
両側にコルネー家の人たちが礼拝している彫刻があります。上部の窓からは光が降ってきます。一つの劇場のよう。
彫刻だけを写真でみるのとは違います。行ってみなくてはいけませんね。
ベルニーニの<聖テレサの法悦> 1647-52 ローマ、サンタ・マリア・デッラ・ヴィットーリア教会堂コルナロ礼拝堂 Luigi Mancini, CC BY-SA 3.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0>, attraverso Wikimedia Commons |
Livioandronico2013, CC BY-SA 4.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0>, attraverso Wikimedia Commons |
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その絵を誰がどのように礼拝していたのか考える。今美術館で見ている絵なども、どうしてその美術館にあるのか(どういう理由でルーブル美術館に収蔵されているのか、など。)と考える。そんな視点を持つと面白いそうです。
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