2025年7月18日金曜日

第11回 産業革命とイギリス美術

池上英洋先生の西洋美術史講座、今回はイギリスの18世紀美術を概観するとして 社会構造を踏まえながら特にホガーズ、ターナーの美術を味わって見ていきました。また、イギリス風景画の系譜も教えていただきました。

ホガースの版画は大衆に受け入れられました。

読み込むと面白い絵です。

油彩原画をアトリエで展示→銅版画販売という形をとったそうです。版画は一般の人々も安く買うことができます。

ホガース
当世風の結婚シリーズ 伯爵夫人の謁見の儀
1743
ロンドンナショナルギャラリー



ホガース
放蕩息子の一代記 八枚連作
原画1732-33
ロンドン、ソーンズ美術館

ホガース
放蕩息子の一代記
版画シリーズ
1735

ターナーは地誌的水彩画(イギリス各地の風景画)を多く描いていました。(イギリス国内旅行がそのころ一般化する。)

水彩画を描くには技術力が必要で、ターナーは本当に上手です。絵画のヒエラルキーでは油絵より評価が落ちるのだそうで(値段も安い) 後年は油絵を描くようになります。

ターナー
夜明けのサン・ジョルジョ・マッジョーレ教会
1819頃
紙に水彩 22.4×28.7センチ

絵の研究はとても熱心で「空のスケッチ帖」が残されていますし、自作の携帯用水彩パレットも残っています。

https://www.tate.org.uk/search?type=artwork&q=turner+++Skies+Sketchbook

ターナー
雨、蒸気、スピードグレート・ウエスタン鉄道
1844
カンヴァスに油彩 ロンドン ナショナルギャラリー

イギリスの風景画家たちの紹介もたくさんしていただきました。

クロード・ロラン

イタリアにおける風景画の第一人者

誇張がある。贋作対策のための「真実の書」を著す

クロード・ロラン
<シバの女王の乗船>
1648
ロンドン、ナショナルギャラリー

コンスタブル 丁寧な描き方。ターナーと比較される

ジョン・コンスタブル
主教の庭から見たソールズベリー大聖堂
(左下は主教夫妻)
1825
※ 先生の見せてくださったのはフリックコレクションのもの
空などが違う

サミュエル・パーマー

水彩画とエッチングによる幻想的作品

サミュエル・パーマー
A Moonlit Scene with a Winding River
1827
イエール英国美術センター

ターナー、光に愛を求めて 

この映画をお勧めしてくださいました。



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