池上英洋先生の西洋美術史講座、今回はイギリスの18世紀美術を概観するとして 社会構造を踏まえながら特にホガーズ、ターナーの美術を味わって見ていきました。また、イギリス風景画の系譜も教えていただきました。
ホガースの版画は大衆に受け入れられました。
読み込むと面白い絵です。
油彩原画をアトリエで展示→銅版画販売という形をとったそうです。版画は一般の人々も安く買うことができます。
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ホガース 当世風の結婚シリーズ 伯爵夫人の謁見の儀 1743 ロンドンナショナルギャラリー |
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ホガース 放蕩息子の一代記 八枚連作 原画1732-33 ロンドン、ソーンズ美術館 |
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ホガース 放蕩息子の一代記 版画シリーズ 1735 |
ターナーは地誌的水彩画(イギリス各地の風景画)を多く描いていました。(イギリス国内旅行がそのころ一般化する。)
水彩画を描くには技術力が必要で、ターナーは本当に上手です。絵画のヒエラルキーでは油絵より評価が落ちるのだそうで(値段も安い) 後年は油絵を描くようになります。
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ターナー 夜明けのサン・ジョルジョ・マッジョーレ教会 1819頃 紙に水彩 22.4×28.7センチ |
絵の研究はとても熱心で「空のスケッチ帖」が残されていますし、自作の携帯用水彩パレットも残っています。
https://www.tate.org.uk/search?type=artwork&q=turner+++Skies+Sketchbook
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ターナー 雨、蒸気、スピードグレート・ウエスタン鉄道 1844 カンヴァスに油彩 ロンドン ナショナルギャラリー |
イギリスの風景画家たちの紹介もたくさんしていただきました。
クロード・ロラン
イタリアにおける風景画の第一人者
誇張がある。贋作対策のための「真実の書」を著す
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クロード・ロラン <シバの女王の乗船> 1648 ロンドン、ナショナルギャラリー |
コンスタブル 丁寧な描き方。ターナーと比較される
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ジョン・コンスタブル 主教の庭から見たソールズベリー大聖堂 (左下は主教夫妻) 1825 ※ 先生の見せてくださったのはフリックコレクションのもの 空などが違う |
サミュエル・パーマー
水彩画とエッチングによる幻想的作品
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サミュエル・パーマー A Moonlit Scene with a Winding River 1827 イエール英国美術センター |
ターナー、光に愛を求めて
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