2025年11月21日金曜日

第4回 レオナルドの《岩窟の聖母》

松浦弘明先生の西洋美術史講座、第4回、今回はレオナルドの「岩窟の聖母」についての詳しいお話がありました。

13世紀から「聖母マリアの絶対的純潔」が教義として肯定されて広まり、15世紀半ばには正式に承認されます。

そしてこの絵はミラノのサン・フランチェスコ・グランデ教会内の「無原罪のお宿り」礼拝堂に「12月8日」(無原罪の御宿り」の祝日に設置するために1483年の春にレオナルド・ダ・ヴィンチとデ・プレーディス兄弟に発注されたものなのだそうです。

無原罪のお宿りとは何か、そのころのマリア、アンナの描かれ方なども説明していただきました。


フィリッポ・リッピ
無原罪のお宿り
1460頃
パラティーナ美術館、フィレンツェ


岩窟の聖母について詳しい説明がありました。

レオナルドは人間と自然の相関関係(肉体は大地、血液は大洋などとする) を考えていて、

内臓は洞窟に対応するのだそうです。

つまり、描かれている岩窟はアンナの子宮を意味するということ。

「岩窟の聖母」という題で知られていますが、その時代の歴史事情、絵を完成させるためのやり取り、いきさつを考えると「無原罪のお宿り」をテーマとしたものではないかのことでした。


レオナルド・ダ・ヴィンチ
岩窟の聖母
1483-86
ルーブル美術館

その時代のレオナルド・ダ・ヴィンチの評価のされ方のお話などもありました。

ロンドンバージョン

ロンドン・ナショナルギャラリー


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