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過去の講座

2025年6月27日金曜日

第9回 新古典主義とロマン主義

池上英洋先生の西洋美術史講座、18-19世紀の新古典主義とロマン主義美術について教えていただきました。

フランス革命を機に18世紀の美術はガラッと変わりました。

18世紀前半の中心はロココ⇒宮廷文化

後半の中心が新古典主義とロマン主義⇒反宮廷文化


フランス革命のシンボルとして「フリジア帽」(真ん中の赤い帽子)と三角の目があるのだそうです。

フランス人権宣言
(人間と市民の権利の宣言)
パリ カルナヴァレ博物館
ジャン=バティスト・ルニョー
(ダヴィッドと同じ新古典派の画家)
<自由か死か>
1795
ハンブルク美術館

ダヴィッドについてですが、フランス革命が本格化していく過程で、革命政府の理想的画家としてまつりあげられたのだそうです。時代の中で翻弄されていった画家でもあるそうです。

<ホラティウス兄弟の誓い> 共和制ローマの一コマ。国への忠誠が主題

ジャック・ルイ・ダヴィッド(1748-1825)
<ホラティウス兄弟の誓い>
1784
ルーブル美術館

次の絵はもともとルイ16世の依頼によって制作された作品(つまり共和制への共感から描かれたものではない)
ジャック・ルイ・ダヴィッド
<ブルートゥス邸に彼の息子たちの遺体を運ぶ刑吏たち>
1789
ルーヴル美術館


ナポレオン従軍画家であったグロも時代に翻弄された画家でした。
アントワ-ヌ=ジャン・グロ
<ヤッフアのペスト患者を見舞うボナパルト>
1804(実際の出来事は1799)
ルーヴル美術館

ダヴィッド<マラーの死>は何枚も同じ絵が描かれているのだけれど、手紙の文面が異なっていたりするそうです。
また、他の美化されているナポレオンの絵、かつてのローマ民主制、ギリシャ民主制ポリスを踏まえている絵画の説明もしていただきました。絵画もナポレオン称揚のために考え抜かれているなあと感じました。


オリンピアにあったゼウス神殿の復元想像図
(19世紀の当時、考えられていたイメージ)
1904
Luckenbach, H. (Hermann), 1856-1949,
Public domain, via Wikimedia Commons

ジャン=オーギュスト=ドミニク・アングル
玉座のナポレオン
1806
パリ 軍事博物館

この時代のおすすめ歴史映画


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2025年6月20日金曜日

第8回 ロココ文化とブルボン王朝

 池上英洋先生の西洋美術史講座、今回はロココ美術についてでした。まず王朝の家系図を見ながら歴史の復習をしていきました。ロココ美術は描かれた人物、関係する人々についての背景を楽しむとよいそうです。ロココ建築も紹介していただきました。


フランソワ一世のギャラリーや、ヴェルサイユなどの建築物、工芸、絵画などいろいろ見せていただきましたがどれも優美なものでした。


マリア テレジアの肖像
1759
 Martin van Meytens
ウィーン美術アカデミー


ポンパドゥール夫人
1756
フランソワ・ブーシェ
アルテ・ピナゴーク

カゼルタ宮殿
ナポリ近郊
Tango7174, CC BY-SA 4.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0>, via Wikimedia Commons

雅宴画

ヴァトー
ヴェネツィアの宴
1718-19
エディンバラ
スコットランド国立美術館

いろいろなロココの画家たちを紹介していただきました。絵の解釈なども。

フラゴナール
ぶらんこ
1767
ロンドン ウォラス・コレクション

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2025年6月13日金曜日

第7回 他地域のバロックとハイ・バロック

 池上英洋先生の西洋美術史講座、他地域のバロックとハイ・バロックと題した回でした。あっと騙されるような絵や空間には驚かされました。

モザイク、フレスコ、テンペラ、油彩技法、板やカンヴァスなど支持体などの素材と技法の話についてのお話もありました。

絵画はオランダでは居宅の室内装飾用につかわれるようになり、それに伴い主題やサイズ、などなど それまでの絵画とは異なるものが生まれてきました。風景画や静物画をいろいろ紹介していただきました。

トロンプ・ルイユ 騙される絵は面白かったです。

平たい土地のオランダ

マインデルト・ホッベマ
ミデルハルニスの並木道
1689
ロンドンナショナルギャラリー
オランダ静物画を代表する画家の1人 ピーテル・クラース

食器に映りこんだ窓などにも注目。

ピーテル・クラース
七面鳥のパイのある静物
1627
アムステルダム国立美術館

額縁も絵
フランス・クイック・ファン・マイロップ
1670年代
ブルッヘ・フローニンゲン美術館

グレスリー ガブリエル=ガスパール
(1712-1756)
個人蔵

ハイ・バロック時代の流行、イルージョニズムの建築物にはビックリでした。
ピエトロ・コルトーナ
<バルベリーニ家の栄光>
バルベリーニ宮殿、ローマ 天井
Pietro da Cortona, CC BY-SA 4.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0>, via Wikimedia Commons

イエスズ会のイグナチウス・デ・ロヨラゆかりのサンティニャーツィオ聖堂のイルージョニズム天井画。
四大陸が描かれています。「アジア」の部分にはザビエル、仏陀、孔子がいます。
アンドレア・ポッツォ
イエスズ会の伝道の栄光
サンティニャーツィオ聖堂
Andrea Pozzo, CC BY-SA 4.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0>, via Wikimedia Commons

アナモルフォーシスというすごく歪んだ(見るべき場所を選ぶと実は歪んでいない)絵やアダムズの部屋なども面白かったです。

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2025年6月6日金曜日

第6回 北方の絵画革新:レンブラントとフェルメール

池上英洋先生の西洋美術史講座、今回は< 北方の絵画革新:レンブラントとフェルメール>でした。16世紀から17世紀のネーデルランドをとりまく状況とフェルメール、レンブラントを主に教えていただきました。

絵画からもその時代の雰囲気、状況がよくわかるのだそうです。


海景画⇒ネーデルランドは貿易がさかん。 市民や商人が購入していたのでしょうか。

ヤン・ファン・ゴイエン
河口の風景
1652-54
個人蔵
フェルメールの<地理学者>。絵の中の地球儀はフェルメールの所持品。
(地球儀も一般家庭に普及していたそうです。)
東洋風の衣類です。
ヨハネス・フェルメール
地理学者
1669
フランクフルト、シュテーデル美術館

宗教改革の時代にはそれまであったキリスト教美術が壊されたり取り外されたりもしました。

消された聖人の頭部
内陣衝立
15世紀
バートン・ターフ(イギリス)
聖ミカエル教会

<真珠の首飾りの女>の絵は新教の世界のなかで「受胎告知」を暗に意味する絵だったかもしれません。フェルメールはプロテスタント、フェルメールの奥さまはカトリック。

この時代の絵には隠れた意味があるかもとも感じました。


レンブラントの銅版画 (クロスハッチング技法にも注目)
レンブラント
三本の樹
1643
メトロポリタン美術館

レンブラントやそのほかの画家の集団肖像画について
近代ヨーロッパ芸術のパトロネージの変化についての復習もしていただきました。

チューリップフィーバーという映画の紹介がありました。

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